伝統木版画は、伝統的な工房のなかで長期間熟練した彫師と摺師とによる創作であると言えるでしょう。ここにはもう一人、絵師の存在が不可欠ですが、絵師の意匠を良く解した二者の存在が重要なのです。一つの才能と二つの神業とが拮抗し、緊張しあい大輪の華を付けるのです。ここでは私が絵師を演じ、数枚の下絵を描きました。それらは細い線のみによるもので、彫られた全ての版に色が載せられ摺られて初めて絵として姿を示すもので、それまではイデアの周縁にしか存在していなかったものです。そこにかつての画匠達の芸術を仕上げたのと同じ技術が施され、完成された私の一輪の花の絵は、ここに至って初めて美しい一輪の華を咲かせたのです。どうか皆様に良き華が咲きますように。(赤木範陸)(36.0×24.0)
赤木範陸氏HPは
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