The Great Waveを楽しむ

 

「錦」のように美しい絵・浮世絵


北斎が描いた版下絵をもとに、彫師が版木を彫りあげた後、その版を使って一色ずつ摺りあげていくのが摺師の仕事です。当時浮世絵は、「錦絵」と呼ばれるくらい色の鮮やかさが特徴でした。

多くの色に囲まれて生活している現代とは異なり、江戸の庶民にとって浮世絵は、色をふんだんに楽しむことのできる最高の娯楽だったことが想像できます。そういう意味で、摺師の仕事は、浮世絵の出来を決める最後の要といってもいいでしょう。

神奈川沖浪裏
<錦絵の代表・神奈川沖浪裏>

 

海を渡ってベルリンから来たブルーの色鮮やかさ

今なお国内外で人気の北斎「神奈川沖浪裏」においても色、特に青色の存在は、躍動感あふれる波を表現するのに不可欠だったといえるでしょう。

本図には、アウトラインに使われている本藍といわれる渋めの青の他に、江戸後期にヨーロッパから輸入された化学的顔料のプルシアンブルー(ベロ藍)が使われています。



ベロ藍は、それまで日本にはなかった色鮮さで当時大変人気があり、浮世絵、特に北斎や広重の風景画に見られます。まさに流行の色を取り入れて、庶民に楽しんでもらおうという浮世絵の姿が垣間見られます。

右図の波頭部分に見ていただいても、濃さの異なる2つのベロ藍を用いて、巧みに色を摺り重ねることで色鮮やかかつ立体的な大波を生み出しています。

色
<波頭に使われた3つの青>


絵具鉢

左の写真は、ベロ藍を水で溶いた絵具鉢です。摺られた作品の二種類のベロ藍の色と比べると、全然発色が違いますね。結構濃いですが、摺った作品をみるとどうして綺麗な発色の青になるのでしょう?

そこには、使う和紙と摺師の技に秘密があります。

<ベロ藍を水で溶いた絵具鉢>

 

北斎・波の「青」の発色を生む最高品質の和紙と一流の摺師の技


紙は、楮(こうぞ)を原料にした奉書(ほうしょ)という和紙が江戸時代から使われています。現在、アダチ版画研究所では、越前和紙の人間国宝・岩野市兵衛さんが漉いた最高級の奉書紙を使って、すべての作品の制作を行っています。

岩野市兵衛
<奉書を漉く九代目岩野市兵衛氏>


奉書紙の特徴としては、何回も色を摺り重ねても破れることのない耐久性があると同時に、水性の絵具で摺った時の発色の良さや質感が他の紙と異なります。

ここで、作品の裏を見てみましょう。浮世絵の発色を支える秘密がそこにあります。

<奉書に摺られ美しく発色するベロ藍>


右図をご覧いただくと、和紙の裏に絵具が入り込んでいます。これが浮世絵・木版画の特徴であり、他の印刷物と異なる点です。和紙特有の長い繊維の中に、水性の絵具を摺師が馬連で摺り込むことで浮世絵独特の発色が生まれるのです。

<絵具が摺り込まれる作品の裏面の様子>

 

摺師・京増

摺師・京増曰く、

「和紙の中に絵具を"きめ込んでいく"ことが、摺るときにとっても重要です。奉書は、しっかりとした和紙ですので力をきちんと入れない色がつかないんです。馬連にしっかりと力をのせて摺ることで綺麗に発色させることができます。結構、体力仕事でもありますね。

神奈川沖浪裏は、青の濃淡のバランスで波の立体感をみせるので色の調合も気を遣うところですね。」

 

北斎がイメージした躍動感あふれる波「神奈川沖浪裏」の魅力は、このように最高品質の和紙と一流の技があいまってこそ、生まれることが制作工程からうかがい知ることができます。

世界中を魅了する"The Great Wave"は、絵師・北斎の壮大な創作意図を汲んだ一流の彫師・摺師が技の限りを尽くすことで生まれた傑作なのです。

神奈川沖浪裏
The Great Waveを楽しむ

 

絵師の筆致を忠実に彫りあげる彫師

浮世絵版画は、当時庶民が気軽に買って楽しむためにたくさん作ることが前提の出版物だったため、出版社である版元(はんもと)のもと、絵師・彫師・摺師という各職人が完全分業で制作にあたっていました。


少しでも効率よく作ることが求められたため、版元の依頼を受け、絵師が描くのは「版下絵(はんしたえ)」と言われる大変シンプルな墨一色の輪郭線だけでした。いわゆる色を塗った完成品がないのが浮世絵版画の特徴でもあります。

版下絵
<絵師が描く版下絵(はんしたえ)>

 

その版下絵を直接版木に貼りつけ、版として彫りあげるのが彫師の仕事です。

彫刻刀の中でも刃先が鋭く、ナイフのような形をした小刀(こがたな)を巧みに使い、絵師の繊細な描線の両脇に切れ込みを入れる"彫"は、彫師の仕事のなかで最も集中力を要するところで、作品の出来を決める重要なポイントです。

 

小刀 北斎の筆致を忠実に彫る
<"彫師の命"とも言える小刀(こがたな)> <北斎の筆致を忠実に彫る>

 

小刀で線の両側を"彫"あげると、後は余分な部分を大小さまざま鑿(のみ)で"さらい"、いわゆる凸版に仕上げていきます。つまり、北斎が描いた版下絵は、木屑と共に削られてなくなってしまうのです。

まさに、北斎の繊細で緊張感のある線を活かすも殺すも、すべて彫師の腕にかかっていると言っても過言ではありません。

 

余分な部分をさらい仕上げていく 主版
<余分な部分をさらい仕上げていく> <彫りあがった主版(おもはん)>

 

北斎の線が持つ緊張感をいかに出すか


彫師・新實

彫師・新實曰く、

「北斎自身、若い頃に彫師の修業をしていたということもあり、他の絵師に比べて細かいところまで描き込まれているので、彫りには高度な技術が必要です。

特に「神奈川沖浪裏」の波の線はごまかしの効かない、作品の力強さを支える重要な線でしょう。この北斎の線が持つ緊張感を出せるかどうかは、彫師の腕にかかっているので、彫るときには非常に神経が要ります。」

 

「波頭のような抑揚のある線を彫るのも、実はとても難しいんです。そもそも技術がなければ北斎の線は彫れないんですが、こういう部分は線をただそのとおり彫っているだけでは、動きが出てきません。

迫力のある画面を作るのに、どうすればその線が活きてくるか、線のもつリズムや全体のバランスに配慮しながら刀を入れていきます。」

 

波頭(浮世絵版画) 波頭(版木)
<絵師の筆致を意識して、抑揚のある線で彫られた波頭部分>

 

幾度も波を描き、変幻自在の水の動きを捉えるために試行錯誤を重ね、よりリアルで人々を惹きつける波の表現と演出を追求し続けた絵師・北斎。そして、絵師が描いた線をただ単に彫るのではなく、その描線に込められた思いを読み取り、忠実に版を起こす彫師。

そうした絵師の思いや、彫師の巧みの技で生み出された「神奈川沖浪裏」だからこそ、今なお世界中の人々を魅了してやまない傑作となったのではないのでしょうか。

The Great Waveを楽しむ

 

試行錯誤の連続 北斎こだわりの「波」

世界で最も有名な浮世絵師・葛飾北斎の最高傑作と名高い「神奈川沖浪裏」。

海外では"The Great Wave"という名で親しまれ、愛され続けているこの作品は北斎の努力と鍛錬が重なって生み出されたものです。

神奈川沖浪裏

森羅万象、様々なものを描いた北斎が、特にこだわりを持って挑み続けたのが「波」の表現。幾度も波を描き、変幻自在の水の動きを捉えるために試行錯誤しています。

海を題材とした浮世絵作品の数々や、さらに絵手本(絵の描き方についての教本)でも50代中頃刊行の「北斎漫画」や『富嶽三十六景』後、70代後半刊行の「富嶽百景」などで波の様々な表情を描いており、生涯を通して「波」への強い探求心を持っていたことが伺えます。


「北斎漫画.2編」より 「富嶽百景」より
北斎50代の頃に描いた丸みのある柔らかな波
「北斎漫画.2編」より(北斎50代中頃刊行)
北斎70代後半「神奈川沖浪裏」を描いた後の
躍動感のある波
「富嶽百景」より(北斎70代後半刊行)
出典元:国立国会図書館ウェブサイト(http://www.ndl.go.jp/)

 

初期作「おしをくり はとう つうせんのづ」からの進化


おしをくり はとう つうせんのづ

北斎が70代前半に描いた傑作「神奈川沖浪裏」ですが、その原型といわれるのが北斎45歳頃の「おしをくり はとう つうせんのづ」です。

当時北斎は西洋画の技法を学んでいたと言われ、その影響が強くみられる作品となっています。

原型といわれるだけあり似ている部分も多くありますが、やはりその波の描き出し方は全く違っています。「おしをくり」と比べると「神奈川沖浪裏」では波のせり上がり方や水しぶき、波頭の形状や陰影のつけ方など様々な部分が変化し、迫力とリアリティが増しています。

 

おしをくり はとう つうせんのづ 神奈川沖浪裏
「おしをくり」では丸みの目立つ波頭が「浪裏」は鋭く鍵爪のようなかたちになっています

また構図においてもやや上から俯瞰で見下ろしているような「おしをくり はとう つうせんのづ」と比べて「神奈川沖浪裏」は真横からの視点で描いており、今にも飲み込まれそうな小舟、静かに聳える富士山の存在感と合わさり、見る者に大波が勢いよく迫ってくる感覚を与えます。

北斎がよりリアルで、人を惹きつける波の表現と演出を追求した結果できあがったのが、傑作「神奈川沖浪裏」だったのです。

北斎を楽しむ

 

お客様の反響多数!大好評につき8/31まで期間延長


住まいのプロ・ミサワホームさんのコーディネートによる「凱風快晴(特注黒塗り額)」。
ご紹介以来、たくさんの方にお求めいただいています。
ご購入いただいたお客様に今回の特注額についてアンケートをお願いしたところ、多くのご回答をいただきました。ご協力ありがとうございます!

ご購入理由の中でも

「プロのコーディネートだから」
「作品と額(マット)が合っているから」

という方が多くいらっしゃいました。
やはり、インテリアのプロによる素敵なコーディネートが決め手になったようです。

また、「今後も特注額の企画があると良い」とのご感想もあり、皆さん特注黒塗り額の凱風快晴を気に入っていただけたようです。

ハガキ
<お客様から届いたアンケートハガキ>

 

そこで今回、大好評につき8月31日まで販売期間を延長いたします。

特注黒塗り額+カラーマット(グレー)付きで、通常28,620円(税込)のところ、特別価格27,000円(税込)にてお求めいただけます。この機会にぜひお見逃しなく!

 

凱風快晴

 

葛飾北斎 「凱風快晴(特注黒塗り額)」 商品詳細はこちら >>

現在開催中、および8月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 8月のPick up!オススメ展覧会

 

現在、熱海にあるMOA美術館で館所蔵の北斎「冨嶽三十六景」全46図をご覧いただける展覧会が開催中です!

 

葛飾北斎の最高傑作にして、浮世絵を代表するシリーズでもある「冨嶽三十六景」。 本展はシリーズ中でもとりわけ評価が高く"三役"とも呼ばれる「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」の三作品を含むすべての作品を一度にご覧いただける貴重な機会となっています。

また、アダチ版画は8/20(日)に摺実演会で伺う他、多色摺り体験イベントにも版木制作などでご協力させていただいております。今年の2月に世界的に活躍する現代美術作家の杉本博司さんがプロデュースし、リニューアルオープンしたことでも話題を集めるMOA美術館。是非夏休みのお出かけに足を運んでみてくださいね。



 
MOA美術館 (静岡 熱海)
夏休みコレクション展 
北斎「冨嶽三十六景」
7月21日(金)~8月29日(火)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
月岡芳年 妖怪百物語
7月29日(土)~8月27日(日)
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
北斎×富士
~冨嶽三十六景 富嶽百景 揃いぶみ~
6月27日(火)~8月20日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
広重・豊国・国芳
-雙筆五十三次と東海道五十三對-
6月13日(火)~8月20日(日)
 
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
特別展「富士に挑んだ北斎」
7月1日(土)~8月28日(月)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
道中の楽しみ-保永堂版東海道-
7月21日(金)~8月27日(日)
 
広重美術館 (山形 天童)
Q ウキヨエ×クイズ
8月4日(金)~28日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
8月8日(火)~9月3日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会



横浜市歴史博物館 (神奈川 横浜)
丹波コレクションの世界Ⅱ 
歴史×妖×芳年
7月29日(土)~8月27日(日)


千葉市美術館 (千葉 中央区)
CCMAコレクション いま/むかし
うらがわ
8月5日(土)~27日(日)


明石市立文化博物館 (兵庫 明石)
夏季特別展「オバケ絵大博覧会」
7月22日(土)~9月3日(日)
 
大英博物館 (イギリス ロンドン)
Hokusai: beyond the Great Wave
5月25日(木)~8月13日(日)
ビクトリア国立美術館 (オーストラリア)
HOKUSAI 北斎
7月21日(金)~10月15日(火)
和泉市久保惣記念美術館 (大阪 和泉)
北斎の富士 
- 冨嶽三十六景と東海道-
8月5日(土)~9月24日(日)

現在開催中、および7月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 7月のPick up!オススメ展覧会

 

現在、富士山をテーマに北斎が手がけた二つの代表作「冨嶽三十六景」と「富嶽百景」の全148図をご覧いただける展覧会が、東京・両国のすみだ北斎美術館にて開催中です!

 

季節、時間、天候、場所などの違いで見え方の異なる富士を、構図の奇抜さを交えながら描いた全46図からなる「冨嶽三十六景」と、北斎の技法が詰め込まれた富士102図からなる「富嶽百景」。右を見ても左を見ても富士山という、まさに富士づくしの展覧会です。

また、会場ではアダチ版画がご協力させていただいた「凱風快晴」の順序摺りや、職人が実際に使う道具の展示もご覧いただけます。ぜひ、北斎の富士を堪能しに足を運んでみてはいかがでしょうか。



 
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
開館記念展Ⅳ
「北斎×富士 ~冨嶽三十六景 富嶽百景 揃いぶみ~」
6月27日(火)~8月20日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
大江戸クルージング
7月1日(土)~23日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
広重・豊国・国芳
-雙筆五十三次と東海道五十三對-
6月13日(火)~8月20日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
風流の都、天下の台所
-描かれた京阪の名所-
6月15日(木)~7月17日(月・祝)
 
広重美術館 (山形 天童)
夏 納涼浮世絵
6月30日(金)~7月31日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
6月13日(火)~7月9日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会



岡山県立美術館 (岡山 北区)
傑作 浮世絵 揃い踏み
-平木コレクション-
7月14日(金)~8月27日(日)


高崎市タワー美術館 (群馬 高崎)
アートになった猫たち
7月1日(土)~9月3日(日)


明石市立文化博物館 (兵庫 明石)
夏季特別展「オバケ絵大博覧会」
7月22日(土)~9月3日(日)
 
岡田美術館 (神奈川 箱根)
歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」
-138年ぶりの夢の再会-
7月28日(金)~10月29日(日)
日本浮世絵博物館 (長野 松本)
奇才・国芳!
-通俗水滸伝の誕生と展開-
7月1日(土)~9月24日(日)
大英博物館 (イギリス ロンドン)
Hokusai: beyond the Great Wave
5月25日(木)~8月13日(日)
北斎を楽しむ

 

日本が世界に誇る文化の一つ「浮世絵」。中でも、その多彩な才能を発揮し名作を多く残した北斎は、日本以上に海外での評価が高い浮世絵師です。

1998年に米国「ライフ」誌が企画した「この1000年の間に偉大な業績をあげた世界の人物100人」で、日本人でただ一人北斎だけが選ばれていることからも納得ですね。

左:LIFE誌/右:大英博物館「北斎展」カタログ

 

そして、現在大英博物館で開催中の特別展「北斎ー大波の彼方へ」は開幕以来満員御礼が続いており、また、7月下旬からはオーストラリアのヴィクトリア美術館でも北斎展が開催されるそうで、海外での北斎人気は今なお健在です。

そして、もちろん日本での人気も根強く、今秋には大英博物館の北斎展の巡回があべのハルカス美術館(大阪)で開催される他、北斎の代表作「富嶽三十六景」を取り上げた展覧会がこの後、すみだ北斎美術館・MOA美術館・太田記念美術館で開催されます。

 

北斎「凱風快晴」を身近に楽しむ

アダチ版画では、この北斎が熱い今夏に、世界的絵師北斎の魅力を美術館だけでなく身近に触れていただきたい!との想いで企画「北斎を楽しむ」を実施いたします。

北斎は好きだけど、どうやって楽しめば?という皆さんにアダチ版画ならではのご提案を数回に分けてしてまいりますので、乞うご期待。今回は、たくさんある北斎の名作の中から、まずは一番人気の赤不二こと「凱風快晴」を楽しんでみましょう。


凱風快晴

 

多説あるようですが、「凱風=がいふう」とは、南から吹く柔らかい風のことで、空のうろこ雲の様子からも夏の富士山を描いたと言われています。晴れ渡った空に赤色に染まる富士の姿は、堂々とした存在感で見る者を引きつけ、「静」を感じることから心が穏やかになる作品ではないでしょうか。

お部屋で毎日見る絵としては、飽きることなく見続けられることも重要ですね。そして、その鮮やかな山肌の赤色からは、パワーをもらえるとおっしゃるお客様も多くいらっしゃいます。

 

プロがコーディネートした額でモダンに飾る「凱風快晴」

先月、コラム「~浮世絵のある暮らし~ 住まいのプロ・ミサワホームさまに聞く!」の中で、北欧系のインテリア空間に、特別に用意した額とマットで凱風快晴をコーディネートした様子をご紹介したところ、お客さまからたくさんの反響をいただきました。

「普段ご紹介しているアダチ特製浮世絵専用額額と白のマットの組合せもシンプルで良いけれど、インテリアの配色に合わせ、より空間にマッチした仕上りになって素敵だった」とのお声もいただいております。

そこで、今回特別に、ミサワホームのご担当者の方がコーディネートされた組合せの額&マットで「凱風快晴」をご用意いたしました。

展示風景

 

凱風快晴

 

額は、黒の縁で平らなものを使用し、マットは淡いグレーのものを使用しています。マットにグレーを持ってくることで、凱風快晴の色鮮やかさがさらに引き立っていますね。

是非、皆さんもご自宅でモダンに北斎を楽しんでみてはいかがでしょうか。


     

【 期間限定特別価格 】
特注黒塗り額+カラーマット(グレー)付で通常28,620円(税込)のところ、特別価格27,000円(税込)にて今回ご案内いたします。8月31日(木)までの期間限定販売です。



葛飾北斎 「凱風快晴(特注黒塗り額)」 商品詳細はこちら >>

金魚づくし

 

姿の可愛らしさと涼しげな様子から、日本の夏の風物詩として不動の人気を誇る金魚。江戸時代後期、庶民の間で広く飼育されるようになった金魚は、身近な娯楽であった浮世絵の中にも描かれています。

金魚にカエルやカメなども加え、水中の生き物たちを擬人化し、笑い、走り、唄い踊る金魚の姿をユーモアたっぷりに描いた歌川国芳の「金魚づくし」は、夏本番を迎えるこれからの季節にピッタリなシリーズ。

今回は、そんなユーモア溢れる笑って楽しい「金魚づくし」の飾り方をご紹介します。

百ものがたり
 「百ものがたり

 

■ コンパクトなスペースで1図をじっくり味わう


ぼんぼん

「金魚づくし」は通常の浮世絵の半分ほどの大きさで、額の大きさも縦が約38cm、横幅が約29cmとコンパクトサイズ。

写真のように、玄関やリビングなどちょっとしたスペースに飾ることができ、まるで金魚鉢を置いたように涼しげな空間を楽しめます。

 「ぼんぼん

◇ ひれをまくって男らしく―「いかだのり」

江戸時代、鳶職と並んで最もいなせな職業とされていた船頭。国芳が描く金魚の船頭は、ひれをまくり上げた姿に江戸っ子の粋な男気を感じさせます。

棹を持つ金魚たちのアクロバティックな動きが、いきいきとした画面になっています。

いかだのり
 「いかだのり

 

にはかあめんぼう

◇ にわか雨!?―「にはかあめんぼう」

水中の金魚が雨をしのぐ、というこれまたおかしな作品。タイトルも「にわかあめ」と「あめんぼう」をかけたシャレになっています。

まさに、あめんぼうの細長い足を雨足に見立てています。突然の雨の襲来に慌てふためく金魚たちの描写がシュールで、国芳の遊び心を感じる作品です。

 「にはかあめんぼう

 

■ 自然の木目が美しい「白木額」にお好きな2図を並べて楽しむ

洋室にも飾って楽しんでいただけるよう、自然の木目が美しい「白木額」もご用意しています。こちらの額には、金魚づくしを2図並べてお楽しみいただけます。

 

スタッフのオススメは、金魚たちの宴会の様子を描いた「酒のざしき」。一匹の金魚が三味線を弾き、それに合わせ踊る二匹の金魚。ひれを巧みに使った仕草になんとも笑みがこぼれます。ご家庭のダイニングに飾っても、一家団欒の時間が楽しくなること間違いありません。

「酒のざしき」と組み合わせるもう1図には、「そさのおのみこと」。日本神話に登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)を描いた作品で、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する場面です。戦う素戔嗚尊の足下にいるのは奇稲田姫(くしなだひめ)。ウナギを八岐大蛇に見立てて、勇敢に立ち向かう金魚の姿がなんとも愉快な作品です。

 
  【 ご注文方法 】  
1.「金魚づくし2図セット」をカートに入れる
2.ご注文の最終確認画面の「備考欄」に、額装する2図の並び順を記入する
例)左:酒のざしき、右:そさのおのみこと
 

備考欄

 

■ ひとつの額に3図をまとめて、賑やかな金魚たちの世界に浸る

楽しい金魚たちを広い空間で楽しみたい方には、アダチ特製浮世絵専用額(長判)を使って、3図を一緒に飾るのもオススメです!

1図ずつはコンパクトなサイズですが、3図並べることで「金魚づくし」のユーモア溢れる明るく楽しい雰囲気がお部屋全体に広がります。季節や気分に合わせて、自由に絵柄・順番を入れ替えても素敵に飾れます。

金魚づくし3図セット
左「さらいとんび」、中「玉や玉や」、右「百ものがたり

 
  【 ご注文方法 】  
1.「金魚づくし3図セット」をカートに入れる
2.ご注文の最終確認画面の「備考欄」に、額装する3図の並び順を記入する
例)左:さらいとんび、中:玉や玉や、右:百ものがたり
 

備考欄

 

1図ずつお部屋に飾るのもよし、リビングに3図まとめて飾って金魚たちの世界を楽しむのもよし、いろいろな飾り方で楽しめる「金魚づくし」です。 この夏は、ぜひお気に入りの金魚を見つけて、飾ってみてはいかがでしょうか。

現在開催中、および6月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 6月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・原宿にある太田記念美術館にて、6月2日(金)より「馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月」展が開催されます。

 

江戸時代のベストセラー作家として、今なお高い人気を誇っている曲亭(滝沢)馬琴。執筆した『南総里見八犬伝』や『椿説弓張月』は小説としてだけでなく歌舞伎や映画、演劇などでも扱われ、江戸時代当時には多くの浮世絵に描かれるなどして人々に愛されてきました。本展ではそんな曲亭馬琴の誕生250周年を記念して、彼の小説を題材とした浮世絵約80点をご紹介しています。

『椿説弓張月』にでてくるワニザメを迫力満点に描いた歌川国芳の「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」や、『南総里見八犬伝』の八犬士が果敢に戦う様子を描いた歌川国貞「放龍閣之場 犬飼現八 犬塚信乃」などが展示され、胸をわくわくさせるような冒険活劇を浮世絵としてお楽しみいただけます。

常設で紹介いただいているアダチ版復刻浮世絵もじっくりとご覧いただけますので、ぜひ足を運んでみてください!



 
太田記念美術館 (東京 原宿)
馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月
6月2日(金)~6月25日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
広重・豊国・国芳
-雙筆五十三次と東海道五十三對-
6月13日(火)~8月20日(日)
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
てくてく東海道
-北斎と旅する五十三次-
4月18日(火)~6月11日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
風流の都、天下の台所
6月15日(木)~7月17日(月・祝)
 
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
日本とイギリス
-北斎の浪と水の流れ-
4月8日(土)~6月25日(日)
広重美術館 (山形 天童)
開館20周年記念展 広重の画業
~初代から五代まで
4月28日(金)~6月26日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
5月16日(火)~6月11日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会



平塚市美術館 (神奈川 平塚)
斎藤文夫コレクション
浮世絵・神奈川名所めぐり
4月15日(土)~6月11日(日)


城西国際大学 水田美術館 (千葉 東金)
浮世絵でつづる房総人物伝 1
義民 佐倉宗吾
5月16日(土)~6月10日(土)


佐野美術館 (静岡 三島)
競演! 江戸の人気浮世絵師たち
-平木コレクション名品展
5月20日(土)~7月2日(日)
 
島根県立美術館 (島根 松江)
江戸の遊び絵づくし
5月19日(金)~7月3日(月)
台東区立一葉記念館 (東京 竜泉)
樋口一葉と錦絵
4月21日(金)~6月25日(日)
大英博物館 (イギリス ロンドン)
Hokusai: beyond the Great Wave
5月25日(木)~8月13日(日)
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。