現在開催中、および11月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 11月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・本駒込の東洋文庫ミュージアムでは、10月3日から「東洋文庫の北斎展」が開催中です。

 

こちらは日本最大級の本の博物館で、浮世絵発祥のもととなった絵付きの「版本」も多く所蔵されています。そんな東洋文庫が所蔵する、版本や錦絵などの北斎作品が一堂に会した本展覧会では、現存が数点しか確認されていない貴重な作品や、有名な「神奈川沖浪裏」を想起させる作品など、普段目にすることのできない北斎の名作の数々をご覧いただくことができます。ぜひ、足を運んでみてください。



 
東洋文庫ミュージアム (東京 本駒込)
東洋文庫の北斎展
10月3日(木)~1月13日(月)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち
―悳俊彦コレクション
11月2日(土)~ 12月22日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
今昔東海道ステヰシヨン
8月20日(火)~ 11月24日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
新版画展-浮世絵版画のその後
巴水・古邨・深水を中心に-
9月27日(金)~12月8日(日)
 
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
北斎没後170年記念 北斎 視覚のマジック
小布施・北斎館名品展
11月19日(火)~1月19日(日)
広重美術館 (山形 天童)
そろいもの、そろいぶみ
11月1日(金)~11月25日(月)
 
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
北斎VS北斎 冨嶽三十景と富嶽百景Ⅱ
11月16日(土)~1月19日(日)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装―江戸(衣装)
10月22日(火)~11月17日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会


アダチ版浮世絵販売あり!

江戸東京博物館 (東京 両国)
大浮世絵展
-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演-
11月19日(火)~1月19日(日)



町田市立国際版画美術館 (東京 町田)
美人画の時代
-春信から歌麿、そして清方へ-
10月5日(土)~11月24日(日)



和泉市久保惣記念美術館 (大阪 和泉)
絵画でランデヴー
−東西美術の出逢い−
11月2日(土)~12月22日(日)
 
いわき市立美術館 (福島 いわき)
光ミュージアム所蔵
美を競う 肉筆浮世絵の世界
11月9日(土)~12月15日(日)
光ミュージアム (岐阜 高山)
北斎 富嶽三十六景展
9月14日(土)~12月16日(月)
福岡市博物館 (福岡 早良)
挑む浮世絵 国芳から芳年へ
11月16日(土)~12月22日(日)

求人情報!
①浮世絵・木版画の販売企画及び営業のお仕事
②浮世絵・木版画の販売のお仕事


北斎や写楽といった浮世絵が、今でも作られているのはご存知ですか?

浮世絵を作るための木版技術を今に継承する彫師・摺師をかかえる工房であり、彼らが制作した復刻版浮世絵や現代木版画を出版する版元でもあるアダチ版画研究所では、世界に浮世絵・木版画の魅力を共に発信してくださる方を募集しています。

我々が継承しているのは、ゴッホやモネなどフランス印象派の画家にも多大な影響を与えた浮世絵に培われた技術で、今なお国内外で高く評価されています。
そして、近年デジタルの印刷技術が発展する中において、和紙に水性の絵具で一枚一枚摺りあげ完成するアナログな木版印刷の質感や色鮮やかさには現代アーティストも関心を寄せるほどです。最近では、世界的アーティスト・草間彌生さんとのコラボレーションが実現し、木版から生まれる独特な発色にこれまでにない表現の可能性を草間さんに見出していただくことができました。

葛飾北斎 神奈川沖浪裏 草間彌生


このように私たちが制作した浮世絵の復刻版や現代木版画は、目白にあるショールームや自社のウェブサイト内にあるオンラインストアを中心に販売し、国内外のお客様にお楽しみいただいています。

今回、私たちが制作した浮世絵・木版画の
①販売企画及び営業
②販売
を一緒にしてくださる方を募集しています。

ショールーム内観



■求める人材
①・② 共通
アダチ版画研究所の仕事は、彫師、摺師、ディレクター、企画、営業、販売のどの部分が欠けても成立しません。日頃からコミュニケーションをとり、同じ目標に向かって進んでいくことのできる人材を求めています。
浮世絵から現代アートまで、幅広いジャンルの美術に興味があるとともに、世の中の情勢や流行に関しての情報収集に余念のない方。特にインターネットを使い国内外へ発信していますので普段からネット、SNSなどにも慣れ親しんでいる方に向く仕事です。木版画については、知識はなくても大丈夫です。興味と知識欲さえあれば、入社後に一からお教えいたしますのでご安心ください。

①については、世界中の人々に浮世絵や木版画に興味を持っていただき、アダチ版画のファンになっていただけるような企画に挑戦したい!と積極的にこの仕事に関わっていただける方を求めています。また、制作に対して、ディレクションの側から関わることもできる仕事ですので、ものづくりを裏から支える仕事に興味のある方には魅力ある仕事です。

②については、幅広い年代、そして、色々な国からのお客様をお迎えするお仕事ですので、お客様に合わせた対応が必要となります。語学力はもちろん重要ですが、笑顔でお客様が気持ちよく過ごしていただける気遣い、そして、雰囲気づくりができる方を求めています。


①販売企画及び営業

仕事内容 自社工房で制作する浮世絵・木版画の販売企画
    WEBや自社ショールームの企画立案
    WEBの簡単な更新作業、メルマガやSNSでの発信作業
    外部展覧会出口販売やミュージアムショップへ向けての営業
     
応募資格 年齢40歳くらいまで
    3年以上就業経験のある方
    内定後2ヶ月以内に入社可能な方
    PCスキル(Word、Excelは必須。Photoshop、簡単なHTMLが使える方優遇)
    ECサイト運営経験・営業経験のある方優遇
    英語が話せる方優遇(英語力を仕事で伸ばしていきたい方も歓迎)
     
契約形態 正社員(6カ月は試用期間)
勤務日 変形労働時間制・シフト制(休日:月6日間及び祝日)
勤務時間 9:45-18:15(休憩1時間)
勤務地 アダチ版画研究所 目白ショールーム(目白駅 徒歩10分)
給 与 月給23万円~(経験に応じる)社保完備・交通費全額支給
勤務開始 即日~(応相談)
応募方法 履歴書を下記へ郵送ください。
選考方法 書類選考後、面接をいたします。面接終了後、合否を決定します。
受付窓口 〒161-0033 東京都新宿区下落合3-13-17 TEL:03-3951-2681
    アダチ版画研究所 採用担当まで

②接客及び梱包配送業務

仕事内容 ショールーム、電話での接客
    受注対応(ウェブ、ショールーム、電話)
    お問合せ対応(ウェブ、ショールーム、電話)
    梱包配送作業、帳票類(ご請求書・納品書等)作成業務、備品管理等
    その他庶務的業務
     
応募資格 年齢40歳くらいまで
    3年以上就業経験のある方
    内定後2ヶ月以内に入社可能な方
    PCスキル(Word、Excelは必須)
    ECサイト運営経験・営業経験のある方優遇
    英語が話せる方優遇(英語力を仕事で伸ばしていきたい方も歓迎)
     
契約形態 契約社員(6カ月は試用期間)
勤務日 週5日(土日勤務有。週休2日、シフト制) ※曜日などについては、応相談
勤務時間 9:45-18:15(休憩1時間)
勤務地 アダチ版画研究所 目白ショールーム(目白駅 徒歩10分)
給 与 月給20万円~(経験に応じる)社保完備・交通費全額支給
勤務開始 即日~(応相談)
応募方法 履歴書を下記へ郵送ください。
選考方法 書類選考後、面接をいたします。面接終了後、合否を決定します。
受付窓口 〒161-0033 東京都新宿区下落合3-13-17 TEL:03-3951-2681
    アダチ版画研究所 採用担当まで
<色あざやかな野山の錦 浮世絵で秋の彩りを楽しむ

■計算しつくされたバランス 北斎「菊に虻」



代表作『冨嶽三十六景』と同時期に北斎が描いた花鳥画シリーズの一枚です。本作品では風に吹かれる菊と、その香りに誘われやってきた虻が描かれています。


葛飾北斎 菊に虻

葛飾北斎「菊に虻

4~5種類に描き分けられた菊のうち、一番大きな橙色の花に注目してみましょう。 画面の奥から吹く風にあおられ揺れる花びらや葉が、裏表まで丁寧に表現されているのが見て取れるでしょうか。

葛飾北斎 菊に虻
葛飾北斎 菊に虻

全体に重厚感のある複雑な色彩が用いられていますが、菊が風にたなびくさまや画面左上に描かれた虻などの、計算しつくされた「抜け感」が画面に動きを与えています。




■優れた色彩感覚がうかがえる 広重「菊に雉子」



毅然とした立ち姿の雉子に、立派な菊の花を添えた本図は、広重の持つ豊かな叙情性や構図の妙が巧みに活かされた大短冊の花鳥画です。


歌川広重 菊に雉子

歌川広重「菊に雉子

歌川広重 菊に雉子

雉子の羽には華やかな色合いが用いられていますが、繊細な線からはそのやわらかさまで感じられます。

広重の描いた菊は、文様を思わせるような、まるくてかわいらしい形をしています。花のこちら側は明るく、奥に行くにつれて赤色が濃くなるようぼかしが入れられ、画面の奥行きが感じられます。

歌川広重 菊に雉子



やわらかな書体で書かれた「菊の香やふくめる露のちる度に」の句のとおり、秋の野山に香る、かぐわしい菊の花と鮮やかな菊によく映える立派な雉子を描いた作品です。

■お互いに引き立て合う美人と菊 栄水「兵庫屋内月岡 菊持つ美人」



一楽亭栄水は鳥文斎栄之の門人で、大首絵を得意としました。上からつるした花桶に菊を生ける遊女は、歌麿の美人画に近い、生き生きとした魅力的な美人となっています。


一楽亭栄水 兵庫屋内月岡 菊持つ美人

一楽亭栄水「兵庫屋内月岡 菊持つ美人

一楽亭栄水 兵庫屋内月岡 菊持つ美人

花器に生けられた満開の菊の花。美人の白い肌と、菊の葉や花の色がお互いによく映え、その美しさを引き立て合っています。


雲母摺りを施した背景に、花桶や着物の赤、そして菊やかんざしの黄色が鮮やかで美しい一枚です。

現在開催中、および10月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 10月のPick up!オススメ展覧会

 

さまざまな浮世絵師が理想の美人像を追い求めた「美人画の時代」の軌跡を、約230点の版画や版本・肉筆画で辿る展覧会が、東京・町田の町田市立国際版画美術館にて開催されます。

 


18世紀後半は、数々のスター絵師が活躍したいわば浮世絵の「黄金期」。この黄金期の中心となったのが、人物を美しく生き生きと描いた「美人画」でした。本展覧会では、多色摺の錦絵を生み出した鈴木春信以降、鳥居清長、喜多川歌麿など個性豊かな絵師が次々と登場し、多彩な画風が花開いていく様子がご覧いただけます。さらに、この黄金期の美人画に学んだ鏑木清方や上村松園など大正・昭和期の美人画家たちにも目を向け、黄金期の美人画の普遍的な魅力に迫ります。ぜひ足を運んでみてください!



 
町田市立国際版画美術館 (東京 町田)
美人画の時代
―春信から歌麿、そして清方へ―
10月5日(土)~11月24日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
歌川国芳 ―父の画業と娘たち
10月4日(金)~ 10月27日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
今昔東海道ステヰシヨン
8月20日(火)~ 11月24日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
「新版画展-浮世絵版画のその後
巴水・古邨・深水を中心に-」
9月27日(金)~12月8日(日)
 
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
北斎没後170年記念
茂木本家美術館の北斎名品展
9月10日(火)~11月4日(月)
広重美術館 (山形 天童)
うきよえQ
8月30日(金)~10月28日(月)
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
【特別展】北斎没後170周年記念
すみだ北斎美術館名品展
9月14日(土)~11月10日(日)
 
MOA美術館 (静岡 熱海)
リニューアル3周年記念 名品展
第2部 桃山・江戸の華とわび
9月27日(金)~10月28日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装―江戸(衣装)
9月25日(水)~10月20日(日)
 

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会

城西国際大学水田美術館 (千葉 東金)
浮世絵でよむ南総里見八犬伝
9月17日(火)~10月12日(土)
佐野美術館 (静岡 三島)
光ミュージアム所蔵
美を競う 肉筆浮世絵の世界
9月7日(土)~10月27日(日)
茅ヶ崎市美術館 (神奈川 茅ヶ崎)
江戸の遊び絵づくし
-みかけはこわいが
遊びつくした楽しい浮世絵だ
9月7日(土)~11月4日(月)
 
山口県立萩美術館・浦上記念館
(山口 萩)
平木コレクション
にゃんとも猫だらけ
9月14日(土)~11月17日(日)
北海道立帯広美術館
(北海道 帯広)
世界を魅了した浮世絵師
北斎展 師と弟子たち
9月14日(土)~11月24日(日)
大分県立美術館
(大分 寿町)
江戸浮世絵の黄金時代
The Ukiyo-e 歌川派
9月20日(金)~10月27日(日)
豊かな実りの秋に 月を描いた浮世絵名作撰

■ぼかしの生み出す豊かな叙情「洗馬」



広重が手掛けた「木曾街道六拾九次」の中でも、最も格調高いとうたわれる「洗馬」。画面中央の川柳にかかる大きな満月、岸辺の葦をなでる夕風、家路に急ぐ船とかがみこむ船頭たちの姿に、夕暮の寂寞感がひしひしと胸に迫ってきます。


歌川広重 洗馬

歌川広重「洗馬

「洗馬」の豊かな叙情性を引き出しているのが、いくつもの「ぼかし」です。

画面右下を流れる川にご注目ください。深く濃い青色と、澄んだ薄い青色がグラデーションになっているのがわかります。ぼかしを多用することによって、川の深さや奥行きがうまく表現されているのです。

歌川広重 洗馬
歌川広重 洗馬

はるか遠くまで続く川の先には、ぼんやりと遠景が見えています。影のようにかすんで見える木々からは、その距離を測り知ることができます。

画面中央の満月が輝くのは、その遠景のさらに向こう側です。空に何層もかかる雲は満月の前にかかり、奥行きと趣を生み出しています。


広い平野に浮かぶ大きな満月を、ぼかしによって叙情豊かに表した、広重円熟期の傑作です。



■にぎわう夜の芝居町を遠近法で描いた「猿わか町夜の景」



こちらの「猿わか町夜の景」は、広重の代表作「名所江戸百景」のうちの一図。猿若町は、現在の台東区浅草六丁目付近で、江戸市中の芝居小屋が集まる芝居町でした。


歌川広重 猿わか町夜の景

歌川広重「猿わか町夜の景

歌川広重 猿わか町夜の景

夜空に浮かぶ満月には、平らな板の上で描くようにぼかしを作る「あてなしぼかし」の技法によって、うっすらと雲がかかっています。

秋の風情を感じさせるこの名作の一番の特徴といえば、やはり遠近法を用いた大胆な構図でしょう。

歌川広重 猿わか町夜の景

    
歌川広重 猿わか町夜の景

遠くまで続く芝居小屋が一点透視図法を用いて描かれており、月に照らされて帰路につく人々の足元には影が伸びています。


ゴッホの名作、「夜のカフェテラス」にも影響を与えたといわれる傑作「猿わか町夜の景」。華やかな夜の賑わいの中にも、秋特有の寂しさが感じられる趣深い作品です。


■明月と影を落とす葉とのコントラストが印象的な「葉ごしの月」



「葉ごしの月」の題名通り、滝上に張り出した枝の向こうにかかる満月が大短冊判に描かれています。


歌川広重 葉ごしの月

歌川広重「葉ごしの月

こうこうと明るく大きく輝く満月に対し、手前の枝は暗く描かれ、そのコントラストによって樹木の造形が浮かび上がって見えてきます。

歌川広重 葉ごしの月
歌川広重 葉ごしの月

紅葉した葉やまだ緑の残る葉が混ざり合っており、秋のしみじみとした情緒があふれています。


縦長の構図を活かした滝の高低差や、滝に散りかかる落ち葉の儚い風情など、画面の隅々まで広重の拘りが感じられる作品です。



■秋の夜の詩情を見事に描き出した「月に雁」



1949年には記念切手として発行されたことでも有名な本図。まばゆい月を背景に空から舞い降りてくる3羽の雁を、「葉ごしの月」より一回り小さい中短冊判に描いた傑作です。


歌川広重 月に雁

歌川広重「月に雁

歌川広重 月に雁

左右から藍のぼかしを交錯させ、立体感を作り出しています。幾重にも盛り上がった雲はまるで飛行機に乗って上空から眺めているかのようです。



冴え冴えと輝く満月、静かに流れる蒼い雲、そして三羽の落雁。澄み渡った秋の空遠く、物悲しげな雁の声が聞こえてくるようにさえ感じられます。

「こむな夜か 又も有うか 月に雁」の賛の通り、一度きりと思えるほど美しい、忘れえぬ夜の光景を描き出した名作です。

歌川広重 月に雁

■丹念な描写によって生まれる臨場感「高輪之明月」



こちらも秋の風景には欠かせない月と雁が描かれた一図。江戸の交通の中心であった日本橋を出発し、品川の手前まで来ると江戸湾の眺望が開けるところ、高輪の情景を描いた作品です。


歌川広重 高輪之明月

歌川広重「高輪之明月

歌川広重 高輪之明月

夕暮れ時の空には大きな白い満月がのぼり、雁の群れが飛んでいます。


俯瞰的に風景を捉え、前景を大きく描く大胆な構図が印象的で、湾曲した海岸線や空の藍色と海の藍色のぼかしが画面に果てしない奥行きを生み出しています。独特のあたたかな色合いや、帯状に伸びた紅色の雲が静かな哀愁を演出する名作です。

豊かな実りの秋に 月を描いた浮世絵名作撰

■「お月見」が広まった江戸時代

今も広く親しまれている「お月見」。十五夜の日にすすきを飾り、月を眺めながらお団子を食べる行事は、日本人なら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

この秋に月を愛でる慣習が庶民にまで浸透したのは、実は江戸時代だと言われています。
中秋の名月を鑑賞する風習は、中国から日本にやってきました。はじめに平安時代の貴族の間に取り入れられ、次第に武士や町民に広まっていったとされています。その後、お月見は収穫祭と結びつき、庶民へと広まりながら現在の十五夜の形式へと発展したそうです。

江戸の庶民の文化を色濃く反映した浮世絵には、観月を楽しむ江戸の人々の姿や、美しい月の情景が多く描かれています。


■お月見にすすきを供えて 「鏡台の秋月」


鈴木春信 座敷八景 鏡台の秋月

鈴木春信「鏡台の秋月
通常価格  20,000円(税別)

限定特価 絵のみ 13,000円(税別)
本図は日常の生活を風景に見立てて描いた春信の代表シリーズ「座敷八景」の内の一図。

江戸時代中期の俳人で、絵暦交換会の主催として錦絵誕生のきっかけを作った人物でもある大久保巨川の依頼により制作されたもので、画中の豪華な屏風には「巨川」の文字が見えます。
振袖を着て髪を結いあげられている娘の前に置かれた鏡台は、秋空に浮かぶ月を見立てたもの。 鈴木春信 座敷八景 鏡台の秋月

鈴木春信 座敷八景 鏡台の秋月
窓の外には十五夜の日、収穫に感謝して黄金色の穂を垂らした稲に見立ててお供えする「すすき」をのぞかせており、秋の風情を感じさせます。

画面内には描かれていませんが、開け放たれた窓の外にはきっと美しい秋の月が浮かんでいることでしょう。当時の人々の日常や、秋の暮らしの様子も見えてくる趣深い作品です。


■江戸の粋な遊び 「道潅山虫聞之図」



秋の夜といえば、「月」と「虫の声」は欠かせないものですが、秋に虫の声を楽しむという風習は古くから楽しまれていました。
江戸時代には、外へゴザと酒を持って出かけては虫の音を聞く「虫きき」が、粋で風流な秋の遊びとされていたそうです。そんな「虫きき」の様子を描いたのが、本図「道潅山虫聞之図」。

歌川広重 道潅山虫聞之図
歌川広重「道潅山虫聞之図
通常価格  20,000円(税別)

限定特価 絵のみ 13,000円(税別)

歌川広重 道潅山虫聞之図 本図で描かれている谷中の道灌山は「虫きき」の名所として多くの人々で賑わっていた場所。
  歌川広重 道潅山虫聞之図
虫かごをもって「虫きき」へ出かける親子や、丘の上で月見酒に興じる男たちが描かれており、当時の人々が観月を楽しむ様子が広重の描写力によってありありと伝わってきます。

現在開催中、および9月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 9月のPick up!オススメ展覧会

 

江戸時代に活躍した浮世絵師・歌川豊国の生誕250年を記念する展覧会が、東京・原宿の太田記念美術館にて開催されます。

 

数々の名絵師を輩出した一大派閥である「歌川派」の始祖、歌川豊春のもとで幼少期から絵を学んだ豊国は、役者の魅力を理想的な美しさで表現し、江戸の庶民から大きな支持を得ました。現代では注目を浴びることの少ない絵師ですが、実はあの写楽と同時期に活躍し、絶大な人気を誇っていたのです。本展覧会では、豊国の役者絵や美人画、そして版本挿絵など幅広い作品が楽しめます。数々の魅力の名作をご覧いただけますので、ぜひ足をお運びください!



 
太田記念美術館 (東京 原宿)
生誕250年記念 歌川豊国―写楽を超えた男
9月3日(火)~ 9月29日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
今昔東海道ステヰシヨン
8月20日(火)~ 11月24日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
特別展観「木曽海道六拾九次之内」
8月22日(木)~9月23日(月)
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展
9月10日(火)~11月4日(月)
 
広重美術館 (山形 天童)
うきよえQ
8月30日(金)~10月28日(月)
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
【特別展】北斎没後170周年記念すみだ北斎美術館名品展
9月14日(土)~11月10日(日)
 
MOA美術館 (静岡 熱海)
奇想の又兵衛 山中常盤物語絵巻
8月31日(土)~9月24日(火)
東京国立博物館 (東京 上野)
松方コレクションの浮世絵版画
6月4日(火)~9月23日(月)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会


アダチ版浮世絵販売あり!

大阪市立美術館 (大阪 天王寺)
メアリー・エインズワース浮世絵コレクション -初期浮世絵から北斎・広重まで
8月10日(土)~9月29日(日)



国立劇場伝統芸能情報館
(東京 千代田区)
企画展示「かぶき入門」
6月1日(土)~9月23日(月)



城西国際大学水田美術館 (千葉 東金)
浮世絵でよむ南総里見八犬伝
9月17日(火)~10月12日(土)
 
佐野美術館 (静岡 三島)
光ミュージアム所蔵
美を競う 肉筆浮世絵の世界
9月7日(土)~10月27日(日)
大分県立美術館 (大分 寿町)
江戸浮世絵の黄金時代
The Ukiyo-e 歌川派
―豊春から国芳、広重まで
9月20日(金)~10月27日(日)
 
細見美術館 (京都 左京区)
レスコヴィッチコレクション
広重・北斎とめぐるNIPPON
8月27日(火)~10月20日(日)
待乳山本龍院 (東京 浅草)
待乳山聖天「浮世絵展」
~待乳山・隅田川・山谷堀~
9月14日(土)~10月6日(日)
歌川国芳 金魚づくし

■かわいい金魚づくしを涼やかに飾る!

子どもから大人まで楽しめる歌川国芳「金魚づくし」シリーズの新しい飾り方としてご紹介しているアクリル額は、どんなお部屋にも似合うとご好評をいただいております。
一つの額で、壁に掛けたり、サイドボードに自立式のスタンドで立てたりと2通りの楽しみ方が可能なのも、うれしいポイント。

壁に穴を開けられない方や掛ける場所がない方でも、すっきりと飾っていただけますので、ご自宅用はもちろん、贈り物にもたいへんおすすめです。また、軽くコンパクトなサイズなことからも海外ギフトとしてもご利用いただいてます。
歌川国芳 金魚づくし


■ギフトに最適!安心の丁寧な梱包


アダチ版画では、商品をしっかりと梱包いたしております。
商品は収納にも便利なアクリル額専用箱に入れてお届けいたします。 箱の中には緩衝材をお入れしております。


また、お品物には作品解説とリーフレットを同封しています。誰が描いたどんな作品なのか、どんな風に作られたものなのか、その背景まで知ることができ、より深く作品を楽しんで頂けます。

〇 作品を深く理解できる、和英併記の解説
「金魚づくし」に限らず、アダチの復刻版浮世絵は作品ごとに和文・英文を併記した作品解説を同封しています。文化の異なる海外の方でも作品の内容・背景についてご理解いただけると大変ご好評を頂いています。

〇 アダチ版復刻浮世絵の紹介リーフレット
アダチ版復刻浮世絵についてご紹介したリーフレットをあわせて同封。 作品と共にご覧いただくことで、世界でも類を見ない日本の浮世絵の高度な伝統木版技術で作られた木版画の魅力を楽しんで頂けます。

■アダチ特製 オリジナル包装紙でラッピング!


アダチ版画はこだわりのオリジナル包装紙で、心を込めてお品物をラッピングいたします。
気持ちがきちんと伝わる綺麗なラッピングなので、ギフトにも最適です。
〇ギフトに最適なコンパクトサイズ!
金魚づくしシリーズは、一般的な浮世絵の半分の大きさ。はがきやA4サイズの紙と並べてみてもこのとおり!
コンパクトで持ち運びやすく、遠方の方へギフトとしてお持ちになる際にぴったりとのお声もいただいております!


<梱包外寸>:約 縦 35.0×横 27.0×高さ 3.5cm/重さ:約720g

アダチ版画はみなさまに作品を楽しんでいただけるよう万全の状態でお届けいたします。このほかにもさまざまなサービスをご用意しておりますので、是非ご活用ください!

◎海外配送・海外向け梱包
◎空港へのお届け
◎見本画像の貼付
◎手提げ袋
◎奥付   など
詳細はこちら >>


かわいらしい金魚づくしシリーズのアクリル額は、コンパクトで飾りやすく、どんな方にもおすすめです。まだまだ暑いこの季節に涼を取り入れる逸品として、ご自宅に、贈り物に、ぜひいかがでしょうか。
歌川国芳「金魚づくし」はこちら >>

広重と北斎


アダチ版画では引き続き、藍を用いて鮮やかに描き出された夏の情景の名作たちをご紹介しています。
前回のコラムでは、涼しげな青の浮世絵を大きく発展させた要因としてベロ藍をご紹介しました。今回は、そのベロ藍について詳しくご紹介いたします!

■「ベロ藍」は偶然見つかった!?


前回、『北斎「藍の傑作」に迫る』でご紹介した、浮世絵の美しい青を作り出す「プルシアンブルー」は西洋から輸入された化学的な合成顔料。18世紀初頭に発見されたこの絵具は、日本には延享4(1747)年に輸入されました。現在のベルリンで作られたことから、日本では「ベルリン藍」、省略されて「ベロ藍」と呼ばれるようになりました。

1704年、ベルリンの染料業者がいつものように赤色絵具を作ろうとしていた際、手元にアルカリがなかったので他の研究者のアルカリを借りたところ、偶然青色の沈殿物(プルシアンブルー)が生まれたそうです。

そう、実は、美しい青の表現を可能にした「ベロ藍」はたまたま発見された絵具だったのです。この青色絵具の誕生の原因が、借りたアルカリが動物の血液由来のものだったためと解明され、製法が確立すると「プルシアンブルー」は世界的に用いられるようになっていきました。




■「ベロ藍」ができるまで

今年の6月に「静岡科学館る・く・る」さんへ実演会でお邪魔した際に、「ベロ藍」を作るという実験を行ってくださいました。ベロ藍が合成される様子が大変興味深かったので、その様子をお伝えいたします!

淡い緑色の硫酸第一鉄(左)と、赤色のヘキサシアノ鉄(Ⅲ)酸カリウム(右)を、水によく溶かした溶液がこちら。
この二つを混ぜ合わせると …

黄色と赤褐色だった二つの液体が混ざり合った途端、不思議なことに青色の沈殿ができました!
混ぜ合わせた液体とはまったく違う色の液体ができた瞬間はとても驚きました。発見した染料職人もきっとこんな気持ちだったのでしょう。


出来上がった混合液をビーカーに出してみると、沈殿していた青色の絵具は少しドロッとしていました。

紙に着色してみると、見事な藍色が現れました。多くの浮世絵を鮮やかに彩ったベロ藍は、このように作られていたんですね!


■「ベロ藍」が彩る浮世絵

こちらは爽やかな青色が目に涼しい、葛飾北斎 冨嶽三十六景の一図「武州玉川」。

葛飾北斎 富嶽三十六景 武州玉川

葛飾北斎「武州玉川


葛飾北斎 富嶽三十六景 武州玉川

広がりを感じさせる吹き下げぼかしの美しい空も、

その冷たさが伝わってくるような澄んだ水の色も、

葛飾北斎 富嶽三十六景 武州玉川

偶然に発見された青色絵具「ベロ藍」から生み出されたことを考えると、さらに魅力的に見えてきますね。

「広重と北斎“藍色対決”! 藍色遣いで魅せる夏の浮世絵」はこちら >>

無題ドキュメント

現在開催中、および8月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 8月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・上野の東京国立博物館にて、「松方コレクションの浮世絵版画」展が開催中です。

 

本展は国立西洋美術館で開催中の「松方コレクション展」との連携企画。
現在の川崎重工業の前進となる川崎造船所の社長も努めた松方幸次郎氏は、実業家としてだけでなく、数多くの美術品を収集した美術コレクターとしても知られています。彼が海外から買い戻した8000点以上の浮世絵の優品は、1943年以降、浮世絵の歴史を辿ることのできる貴重な資料として東京国立博物館に収蔵されています。
アダチ版画の創業者・安達豊久も、戦後にはこの松方コレクションの浮世絵の優品に触れ、復刻版制作の参考としました。
本展覧会では、そんな松方コレクションの名品たちによって、墨一色の版画から色彩を増し錦絵へと展開していく流れがご覧いただけます。



 
東京国立博物館 (東京 上野)
松方コレクションの浮世絵版画
6月4日(火)~9月23日(月)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
異世界への誘い 
―妖怪・霊界・異国
8月2日(金)~ 8月28日(水)
MOA美術館 (静岡 熱海)
特別展 井上涼展 
夏休み!BYOBUびじゅチュ館
7月20日(土)~8月27日(火)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
企画展「水と共に生きる」
7月19日(金)~8月18日(日)
 
広重美術館 (山形 天童)
あやかし
~浮世絵にみる奇奇怪怪~
8月2日(金)~8月26日(月)
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
北斎から学ぶ!植物・動物の描き方
6月22日(土)~9月8日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
浮世絵に見る意匠(デザイン)の世界
6月11日(火)~ 8月18日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会


アダチ版浮世絵販売あり!

大阪市立美術館 (大阪 天王寺)
メアリー・エインズワース
浮世絵コレクション 
-初期浮世絵から北斎・広重まで
8月10日(土)~9月29日(日)



國學院大學 (東京 渋谷)
企画展「浮世絵ガールズ・コレクション
―江戸の美少女・明治のおきゃん―」
6月29日(土)~8月25日(日)



和泉市久保惣記念美術館 (大阪 和泉)
ジャパニーズ プリント
−久保惣コレクションでたどる
版の歴史−
6月23日(日)~8月18日(日)
 
国立劇場伝統芸能情報館
(東京 永田町)

企画展示「かぶき入門」
6月1日(土)~9月23日(月)
Musée Guimet
ギメ東洋美術館
(フランス パリ)
Exposition - Sur la route du Tokaido
7月10日(水)~10月7日(月)
Philadelphia Museum of Art
フィラデルフィア美術館
(アメリカ フィラデルフィア)
Yoshitoshi: Spirit and Spectacle
4月16日(火)~8月18日(日)
 
国立歴史民俗博物館
(千葉 佐倉)

特集展示 もののけの夏
-江戸文化の中の幽霊・妖怪-
7月30日(火)~9月8日(日)
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。