現在開催中、および1月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 1月のPick up!オススメ展覧会

 

2016年に開館20周年を迎える千葉市美術館では、1月9日より記念展「初期浮世絵展--版の力・筆の力--」を開催いたします。

 

大英博物館、シカゴ美術館、ホノルル美術館をはじめ海外からの貴重な里帰り作品を含めた版画・肉筆画の名品約200点を通し、版と筆それぞれの表現の魅力を探りながら、浮世絵草創期から高度な多色摺の木版画「錦絵」が誕生するまでを通観する日本初の総合的な初期浮世絵の展覧会です。

素朴ながらも力強い存在感を持つ、初期浮世絵の美をご堪能いただけます。ぜひ足を運んでみてください!



 
千葉市美術館 (千葉 千葉市)
開館20周年記念 初期浮世絵展
―版の力・筆の力―
1月9日(土)~2月28日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)


中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
花鳥風月 広重の世界
―四季の移ろいとやまと歳時記―
12月10日(金)〜1月17日(日)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
はんがのけしき
―浮世絵・新版画・現代版画―
11月10日(火)~1月24日(日)

北斎館 (長野 小布施)
北斎と冨嶽
北斎の冨嶽三十六景と広重の冨士三十六景
12月18日(金)~3月29日(火)
 
広重美術館 (山形 天童)
浮世絵にみる神仏と祈り
12月31日(木)~1月25日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
新春特別公開
冨嶽三十六景「三役」揃い踏み!
1月2日(土)~1月17日(日)
太田記念美術館 (東京 原宿)
改修工事のため休館
11月24日(火)~2016年2月1日(月)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会

アダチ版浮世絵販売あり!

上野の森美術館 (東京 上野)
肉筆浮世絵-美の競艶
~浮世絵師が描いた江戸美人100選~
11月20日(金)~1月17日(日)
アダチ版浮世絵販売あり!

プティ・パレ美術館 (フランス パリ)
Fantastique! Kuniyoshi
Le Démon de L'estampe
10月1日(火)~1月17日(日)
制作・展示協力!

広島県立美術館 (広島 中区)
北斎の富士
冨嶽三十六景と富嶽百景
1月2日(土)~2月14日(日)
 
ロサンゼルス・カウンティ美術館
(アメリカ ロサンゼルス)
Living for the Moment:
Japanese Prints from the Barbara S. Bowman Collection
10月11日(日)~5月1日(日)
たばこと塩の博物館 (東京 墨田)
隅田川をめぐる文化と産業
~浮世絵と写真でみる江戸・東京~
1月5日(火)~3月21日(月)
上野の森美術館 (東京 上野)
江戸から東京へ
12月26日(土)~1月17日(日)
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このところの寒さから一転して、冬とは思えないほどの陽気となった本日。目白ショールームで展示替えをいたしました。雪化粧が美しい冬景色の浮世絵やお正月向けのおめでたい作品など、季節の作品が並んでいます。

忙しない年の瀬、浮世絵を眺めてほっと一息つきませんか。皆様のお越しをお待ちしています!
https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/showroom/

新復刻完成!鈴木春信「夜の梅」

 

このたび新作が完成し、大変ご好評いただいている鈴木春信の「夜の梅」。

闇夜に梅と美人の姿が浮かび上がる幻想的な情景を描いた、ファンに人気の高い作品です。ちょうど、これからの季節に飾って頂ける梅をモチーフにした作品ということもあって、早速のご好評を頂いています。

今回はそんな「夜の梅」の見どころを、アダチ版画ならではの制作の視点からご紹介していきます。

鈴木春信「夜の梅」
鈴木春信 「夜の梅

制作から見る――「夜の梅」の見どころ

◎ 見どころ、その1――和紙の『白』

本図でまず目に入るのは、漆黒の闇夜に対比するように浮かぶ白梅の花と美人の姿。

黒一色の背景に映える梅の花や美人の肌の白さを、春信は絵具を使わず和紙の地をそのまま生かして表現しています。ふんわりとした柔らかい質感と自然な色合いは、和紙だからこそ出せる独特の風合いです。

和紙 和紙
<和紙の地を生かした柔らかい白の表現>


◎ 見どころ、その2――『空摺』の質感

「空摺」とは版木に色を付けず、圧を掛けて摺ることで紙に凹凸をつける伝統の技法。

本図では、美人の着物の白地や足袋の輪郭を、この空摺で表現しています。空摺の立体感が着物の厚みや質感を感じさせ、墨で輪郭線を描くよりも柔らかみのある印象を与えています。

空摺 空摺
<白地に凹凸で質感を表現する「空摺」>


色彩だけでなく質感までも含めた表現を追求した春信。そこからは、素材や技術を駆使し、より美しい作品を作ろうとする強いこだわりが感じられます。

そんな春信のこだわりが詰まった作品を復刻するにあたって、職人たちはどういった点に注目し、またこだわったのでしょうか。職人たちの声を聞いてみました。


職人たちのこだわり

◎ 彫師のこだわり:『梅の花』

       
 

彫師・新實

「梅の花は、背景の墨の板を花の形に抜いて、紙の地の白が残るようにしています。背景の板は面積が大きく、強く圧をかけて摺るため、花びらの部分が墨の色で潰れないようほんの少しだけ大きめに抜いてあります。摺師が摺るときの力加減を考えながら彫るのがポイントだね。」

 
       
  彫り風景 版木 夜の梅  
  <摺師の力加減を考え、花の形を大きめに抜く>  
         


◎ 摺師のこだわり:『美人の着物』

       
  摺師・仲田

「美人の着物は一度薄い色で摺って、そこにもう一度色を重ねる二度摺りをしているよ。こうすることで春信特有の淡い色合いもぼんやりせず、色に厚みが出てくるんだ。」
 
       
    摺り風景 夜の梅    
<淡い色合いにも厚みを出す二度摺り>
           


作品の魅力を最大限に引き出すため、アダチの職人たちも技を尽くし創意工夫をしていました。実際に作品をご覧の際は、ぜひ職人たちの技にもご注目ください。

 

世間を驚かせた多色摺りの「錦絵」を完成させた春信とその周りの職人たちは、シンプルな表現の中にひと手間かけることにより、多色ということだけにとどまらない質感にもこだわりをみせていたことがわかりますね。彼が「錦絵」を誕生させることが出来たのは、より優れた表現への飽くなき探求心があったからこそではないでしょうか。

あらためて本図を見てみれば、繊細で幻想的な世界の中に、春信の作品に掛ける秘めた情熱が感じられるような気がします。

単に色彩の美しさだけではない描き手の熱意こそ、かつて一世を風靡した春信の美人画の魅力と言えるでしょう。

鈴木春信「夜の梅」


新作復刻完成!鈴木春信「夜の梅」 商品詳細ページはこちら >>

現在開催中、および今月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 今月のPick up!オススメ展覧会

 

ただ今、神奈川の横須賀美術館では、横須賀製鉄所(造船所)創設150周年を記念して「浮世絵にみるモダン横須賀&神奈川―斎藤コレクションから―」を開催中です。

 

本展は、日本の近代化の窓口として発展してきた横須賀および神奈川、それ以前の景勝地として親しまれた江戸時代の神奈川、その両方の姿を日本有数の浮世絵蒐集家としてられる斎藤文夫氏のコレクションから選りすぐった約250点によりご紹介しています。

アダチ版画も今回の展示協力をさせて頂いています。ぜひ足をお運びください。



 
横須賀美術館 (神奈川 横須賀)
浮世絵にみるモダン横須賀&神奈川
―斎藤コレクションから―
11月14日(土)~12月23日(水・祝)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)


中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
花鳥風月 広重の世界
―四季の移ろいとやまと歳時記―
12月10日(金)〜2016年1月17日(日)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
はんがのけしき
―浮世絵・新版画・現代版画―
11月10日(火)~2016年1月24日(日)

北斎館 (長野 小布施)
北斎とその弟子たち
―葛飾派の活躍
10月16日(金)~12月15日(火)
 
広重美術館 (山形 天童)
明治を描く~三代広重~
12月4日(金)~12月27日(日)
東京国立博物館 (東京 上野)
「忠臣蔵」を中心に
11月25日(火)~12月23日(水)
太田記念美術館 (東京 原宿)
改修工事のため休館中
11月24日(火)~2016年2月1日(月)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会

アダチ版浮世絵販売あり!

上野の森美術館 (東京 上野)
肉筆浮世絵-美の競艶
~浮世絵師が描いた江戸美人100選~
11月20日(金)~2016年1月17日(日)
アダチ版浮世絵販売あり!

プティ・パレ美術館 (フランス パリ)
Fantastique! Kuniyoshi
Le Démon de L'estampe
10月1日(火)~2016年1月17日(日)


永青文庫 (東京 目白台)
SHUNGA 春画展
9月19日(土)~12月23日(水・祝)
 
カウンティ美術館 (アメリカ ロサンゼルス)
Living for the Moment:
Japanese Prints from the Barbara S. Bowman Collection
10月11日(日)~2016年5月1日(日)
川崎・砂子の里資料館 (神奈川 川崎)
男の華 忠臣蔵
11月30日(月)~12月19日(土)
那珂川町馬頭広重美術館 (栃木 那須)
江戸名所と広重
11月28日(土)~2016年1月11日(日)
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。