モネとゴッホが愛したUKIYO-Eベストセレクション

 

浮世絵が世界的に評価される礎となった「ジャポニスム」という一大ムーブメント。 中でもモネとゴッホという日本人にとっても身近な印象派の画家と浮世絵との関係について2回にわたり紹介してまいりました。モネやゴッホ以外にも浮世絵から影響を受けた芸術家は多く、印象派の音楽家として有名なドビュッシー、そして、ジャポニスムに原点をもつアール・ヌーボーの代表エミール・ガレなどがいます。

モネとゴッホが愛したUKIYO-Eベストセレクション
<アダチ厳選の「UKIYO-Eベストセレクション」>

「モネとゴッホが愛した UKIYO-Eベストセレクション」の魅力をお伝えするコラム最終回となった本コラムでは、ドビュッシー、ガレが愛した北斎の描いた浮世絵の魅力に迫ります。


■ 名作曲家にも影響を与えた 世界で最も有名な日本の絵「神奈川沖浪裏」

北斎の描いた冨嶽三十六景の一枚「神奈川沖浪裏」。現在の横浜本牧沖から富士山を眺め描いたこの作品は、静と動が交錯するダイナミックな構図や当時流行した舶来の絵具プルシアンブルーを多用した色彩に多くの人々が魅了され、今なお世界中で高い評価を受けています。

神奈川沖浪裏
葛飾北斎「神奈川沖浪裏


特に、モネやゴッホと同時代を生きた印象派の音楽家ドビュッシーは、この作品からインスピレーションを受けて交響詩「海」を作曲したといわれています。

神奈川沖浪裏」と歌麿の美人画が壁にかかった自室でストラヴィンスキーと撮った写真なども残っており、日常的にこの作品に触れていた事がうかがえます。そして交響詩「海」の初版本には、「神奈川沖浪裏」が使われています。


■ 西洋の自然観に影響を与えた 北斎の花鳥画

この世の森羅万象を描き尽くそうとした北斎は、冨嶽三十六景をはじめとする風景画にとどまらず、草木や昆虫、小動物を描いた花鳥画の世界でもその卓越した才能を発揮しています。

あやめにきりぎりす

ピント張り詰めた空気の中に、さかさまにとまったきりぎりすの自然の姿を巧みに描いた「あやめにきりぎりす」。

葛飾北斎「あやめにきりぎりす

秋風にたなびく桔梗に止まろうとする蜻蛉の様子をリアルに表現した「桔梗に蜻蛉」。 北斎は、花や昆虫を描写するだけでなく、自然の中での風・空気・時間までを表現しようと試みています。

桔梗に蜻蛉
葛飾北斎「桔梗に蜻蛉

ジャポニスムというムーブメントが生まれた19世紀中頃まで西洋では、キリスト教の影響が強く宗教画・神話画・歴史画などが主流で、自然を単独の絵画の主題とすることはほとんどなかったといわれています。
そのような背景の中北斎の描いた花鳥画は、西洋の芸術家たちにとって新しい表現主題となり多大な影響を与えたようです。

中でも影響を強く受けたのは、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパに流行した装飾様式、アールヌーヴォを代表するのがフランスのガラス工芸家エミール・ガレです。


■  アール・ヌーボーに影響を与えた 蜻蛉島(あきつしま)・日本の浮世絵

草木や虫をモチーフにし、流れるような曲線がその特徴でもあるアール・ヌーボー。中でもガレが30年にわたり制作活動の中でたびたびモチーフに使ったのが蜻蛉(トンボ)。蜻蛉は、日本の花鳥画では秋の風物詩として頻繁に登場し、北斎漫画や北斎の花鳥画「桔梗に蜻蛉」にも描かれています。

桔梗に蜻蛉

北斎漫画

ガレの蜻蛉をモチーフにしたガラス器に

うちふるえる蜻蛉を愛する者これをつくる エミール・ガレ

と銘を刻んだものがあるそうです。今回紹介した「桔梗に蜻蛉」を実際に見たという史実はないようですが、この作品はガレに多大な影響を与えた浮世絵の粋が凝縮された一枚といえるでしょう。

<「北斎漫画」より>

国のかたちが蜻蛉の交わる形に似ていることから「蜻蛉島(あきつしま)」という古称をもつ日本。
そのような背景も手伝ってか、ジャポニスムが広がる中、日本美術愛好家たちは日本の象徴として「蜻蛉」を捉えていたとも言われています。

これまで3回にわたって、幕末以降ヨーロッパでおきたジャポニスムというムーブメントと浮世絵との関係。特に、モネ・ゴッホ・ドビュッシー・ガレの4人の芸術家を取り上げましたが、当時浮世絵に影響を受けた芸術家は、枚挙に暇がありません。今回、アダチ版画が厳選した「モネとゴッホが愛した UKIYO-E ベストセレクション」の全12図をご覧いただき、当時ジャポニスムに沸いたヨーロッパの人々の熱狂ぶりを感じていただけば幸いです。

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現在開催中、および6月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 6月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・原宿にある太田記念美術館にて、6月2日(金)より「馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月」展が開催されます。

 

江戸時代のベストセラー作家として、今なお高い人気を誇っている曲亭(滝沢)馬琴。執筆した『南総里見八犬伝』や『椿説弓張月』は小説としてだけでなく歌舞伎や映画、演劇などでも扱われ、江戸時代当時には多くの浮世絵に描かれるなどして人々に愛されてきました。本展ではそんな曲亭馬琴の誕生250周年を記念して、彼の小説を題材とした浮世絵約80点をご紹介しています。

『椿説弓張月』にでてくるワニザメを迫力満点に描いた歌川国芳の「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」や、『南総里見八犬伝』の八犬士が果敢に戦う様子を描いた歌川国貞「放龍閣之場 犬飼現八 犬塚信乃」などが展示され、胸をわくわくさせるような冒険活劇を浮世絵としてお楽しみいただけます。

常設で紹介いただいているアダチ版復刻浮世絵もじっくりとご覧いただけますので、ぜひ足を運んでみてください!



 
太田記念美術館 (東京 原宿)
馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月
6月2日(金)~6月25日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
広重・豊国・国芳
-雙筆五十三次と東海道五十三對-
6月13日(火)~8月20日(日)
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
てくてく東海道
-北斎と旅する五十三次-
4月18日(火)~6月11日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
風流の都、天下の台所
6月15日(木)~7月17日(月・祝)
 
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
日本とイギリス
-北斎の浪と水の流れ-
4月8日(土)~6月25日(日)
広重美術館 (山形 天童)
開館20周年記念展 広重の画業
~初代から五代まで
4月28日(金)~6月26日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
5月16日(火)~6月11日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会



平塚市美術館 (神奈川 平塚)
斎藤文夫コレクション
浮世絵・神奈川名所めぐり
4月15日(土)~6月11日(日)


城西国際大学 水田美術館 (千葉 東金)
浮世絵でつづる房総人物伝 1
義民 佐倉宗吾
5月16日(土)~6月10日(土)


佐野美術館 (静岡 三島)
競演! 江戸の人気浮世絵師たち
-平木コレクション名品展
5月20日(土)~7月2日(日)
 
島根県立美術館 (島根 松江)
江戸の遊び絵づくし
5月19日(金)~7月3日(月)
台東区立一葉記念館 (東京 竜泉)
樋口一葉と錦絵
4月21日(金)~6月25日(日)
奥田元宋・小由女美術館 (広島 三次)
奇々怪々!
妖怪・おばけ浮世絵展
4月24日(月)~6月11日(日)

現在開催中、および5月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 6月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・渋谷のBunkamuraにて大盛況開催中の「ボストン美術館蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」展が、いよいよ6月18日から関西・神戸に巡回します!

 

大胆かつ豪快な構図の武者絵やユーモア溢れる戯画を得意とした国芳と、粋で緻密な表現で役者絵や美人画を描いた国貞。幕末に絶大な人気を博した二人の天才浮世絵師が描いた作品で、江戸の世界をお楽しみいただけます。

また、神戸会場でも物販スペースにおいてアダチ版復刻浮世絵を手に取ってじっくりとご覧いただけますので、ぜひ足を運んでみてください。



 
神戸市立博物館 (兵庫 神戸)
ボストン美術館蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
6月18日(火)~8月28日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

太田記念美術館 (東京 原宿)
歌川広重~東海道五十三次と
冨士三十六景
4月29日(金)~6月26日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
東海道旅みやげ
4月5日(火)~7月10日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
企画展 空の貌
6月16日(木)~7月18日(月・祝)
 
北斎館 (長野 小布施)
北斎とその弟子たち
北斎DNAの継承
4月3日(金)~6月28日(火)
広重美術館 (山形 天童)
絵本江戸土産でめぐる江戸名所
6月3日(金)~6月27日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
5月10日(火)~6月5日(日)
6月7日(火)~7月10日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会

アダチ版浮世絵販売あり!

Bunkamura ザ・ミュージアム
(東京 渋谷)
ボストン美術館蔵
俺たちの国芳 わたしの国貞
3月19日(土)~6月5日(日)
アダチ版浮世絵販売あり!

サントリー美術館 (東京 六本木)
原安三郎コレクション
広重ビビッド展
4月29日(金)~6月12日(日)


和泉市久保惣記念美術館 (大阪 和泉)
水辺の風景
-北斎・広重・国芳-
6月10日(金)~7月24日(日)
 
川崎・砂子の里資料館 (神奈川 川崎)
役者東海道-袋井から京
6月6日(月)~6月25日(土)
GAS MUSEUM がす資料館 (東京 小平市)
開化風景と富士の姿展
4月2日(土)~6月26日(日)
日本浮世絵博物館 (長野 松本)
国貞 "江戸じまん"
The Pride of Edo KUNISADA
4月1日(金)~6月26日(日)
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。