北斎を楽しむ

 

日本が世界に誇る文化の一つ「浮世絵」。中でも、その多彩な才能を発揮し名作を多く残した北斎は、日本以上に海外での評価が高い浮世絵師です。

1998年に米国「ライフ」誌が企画した「この1000年の間に偉大な業績をあげた世界の人物100人」で、日本人でただ一人北斎だけが選ばれていることからも納得ですね。

左:LIFE誌/右:大英博物館「北斎展」カタログ

 

そして、現在大英博物館で開催中の特別展「北斎ー大波の彼方へ」は開幕以来満員御礼が続いており、また、7月下旬からはオーストラリアのヴィクトリア美術館でも北斎展が開催されるそうで、海外での北斎人気は今なお健在です。

そして、もちろん日本での人気も根強く、今秋には大英博物館の北斎展の巡回があべのハルカス美術館(大阪)で開催される他、北斎の代表作「富嶽三十六景」を取り上げた展覧会がこの後、すみだ北斎美術館・MOA美術館・太田記念美術館で開催されます。

 

北斎「凱風快晴」を身近に楽しむ

アダチ版画では、この北斎が熱い今夏に、世界的絵師北斎の魅力を美術館だけでなく身近に触れていただきたい!との想いで企画「北斎を楽しむ」を実施いたします。

北斎は好きだけど、どうやって楽しめば?という皆さんにアダチ版画ならではのご提案を数回に分けてしてまいりますので、乞うご期待。今回は、たくさんある北斎の名作の中から、まずは一番人気の赤不二こと「凱風快晴」を楽しんでみましょう。


凱風快晴

 

多説あるようですが、「凱風=がいふう」とは、南から吹く柔らかい風のことで、空のうろこ雲の様子からも夏の富士山を描いたと言われています。晴れ渡った空に赤色に染まる富士の姿は、堂々とした存在感で見る者を引きつけ、「静」を感じることから心が穏やかになる作品ではないでしょうか。

お部屋で毎日見る絵としては、飽きることなく見続けられることも重要ですね。そして、その鮮やかな山肌の赤色からは、パワーをもらえるとおっしゃるお客様も多くいらっしゃいます。

 

プロがコーディネートした額でモダンに飾る「凱風快晴」

先月、コラム「~浮世絵のある暮らし~ 住まいのプロ・ミサワホームさまに聞く!」の中で、北欧系のインテリア空間に、特別に用意した額とマットで凱風快晴をコーディネートした様子をご紹介したところ、お客さまからたくさんの反響をいただきました。

「普段ご紹介しているアダチ特製浮世絵専用額額と白のマットの組合せもシンプルで良いけれど、インテリアの配色に合わせ、より空間にマッチした仕上りになって素敵だった」とのお声もいただいております。

そこで、今回特別に、ミサワホームのご担当者の方がコーディネートされた組合せの額&マットで「凱風快晴」をご用意いたしました。

展示風景

 

凱風快晴

 

額は、黒の縁で平らなものを使用し、マットは淡いグレーのものを使用しています。マットにグレーを持ってくることで、凱風快晴の色鮮やかさがさらに引き立っていますね。

是非、皆さんもご自宅でモダンに北斎を楽しんでみてはいかがでしょうか。


     

【 期間限定特別価格 】
特注黒塗り額+カラーマット(グレー)付で通常28,620円(税込)のところ、特別価格27,000円(税込)にて今回ご案内いたします。



葛飾北斎 「凱風快晴(特注黒塗り額)」 商品詳細はこちら >>

金魚づくし

 

姿の可愛らしさと涼しげな様子から、日本の夏の風物詩として不動の人気を誇る金魚。江戸時代後期、庶民の間で広く飼育されるようになった金魚は、身近な娯楽であった浮世絵の中にも描かれています。

金魚にカエルやカメなども加え、水中の生き物たちを擬人化し、笑い、走り、唄い踊る金魚の姿をユーモアたっぷりに描いた歌川国芳の「金魚づくし」は、夏本番を迎えるこれからの季節にピッタリなシリーズ。

今回は、そんなユーモア溢れる笑って楽しい「金魚づくし」の飾り方をご紹介します。

百ものがたり
 「百ものがたり

 

■ コンパクトなスペースで1図をじっくり味わう


ぼんぼん

「金魚づくし」は通常の浮世絵の半分ほどの大きさで、額の大きさも縦が約38cm、横幅が約29cmとコンパクトサイズ。

写真のように、玄関やリビングなどちょっとしたスペースに飾ることができ、まるで金魚鉢を置いたように涼しげな空間を楽しめます。

 「ぼんぼん

◇ ひれをまくって男らしく―「いかだのり」

江戸時代、鳶職と並んで最もいなせな職業とされていた船頭。国芳が描く金魚の船頭は、ひれをまくり上げた姿に江戸っ子の粋な男気を感じさせます。

棹を持つ金魚たちのアクロバティックな動きが、いきいきとした画面になっています。

いかだのり
 「いかだのり

 

にはかあめんぼう

◇ にわか雨!?―「にはかあめんぼう」

水中の金魚が雨をしのぐ、というこれまたおかしな作品。タイトルも「にわかあめ」と「あめんぼう」をかけたシャレになっています。

まさに、あめんぼうの細長い足を雨足に見立てています。突然の雨の襲来に慌てふためく金魚たちの描写がシュールで、国芳の遊び心を感じる作品です。

 「にはかあめんぼう

 

■ 自然の木目が美しい「白木額」にお好きな2図を並べて楽しむ

洋室にも飾って楽しんでいただけるよう、自然の木目が美しい「白木額」もご用意しています。こちらの額には、金魚づくしを2図並べてお楽しみいただけます。

 

スタッフのオススメは、金魚たちの宴会の様子を描いた「酒のざしき」。一匹の金魚が三味線を弾き、それに合わせ踊る二匹の金魚。ひれを巧みに使った仕草になんとも笑みがこぼれます。ご家庭のダイニングに飾っても、一家団欒の時間が楽しくなること間違いありません。

「酒のざしき」と組み合わせるもう1図には、「そさのおのみこと」。日本神話に登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)を描いた作品で、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する場面です。戦う素戔嗚尊の足下にいるのは奇稲田姫(くしなだひめ)。ウナギを八岐大蛇に見立てて、勇敢に立ち向かう金魚の姿がなんとも愉快な作品です。

 
  【 ご注文方法 】  
1.「金魚づくし3図セット」をカートに入れる
2.ご注文の最終確認画面の「備考欄」に、額装する3図の並び順を記入する
例)左:さらいとんび、中:玉や玉や、右:百ものがたり
 

備考欄

 

■ ひとつの額に3図をまとめて、賑やかな金魚たちの世界に浸る

楽しい金魚たちを広い空間で楽しみたい方には、アダチ特製浮世絵専用額(長判)を使って、3図を一緒に飾るのもオススメです!

1図ずつはコンパクトなサイズですが、3図並べることで「金魚づくし」のユーモア溢れる明るく楽しい雰囲気がお部屋全体に広がります。季節や気分に合わせて、自由に絵柄・順番を入れ替えても素敵に飾れます。

金魚づくし3図セット
左「さらいとんび」、中「玉や玉や」、右「百ものがたり

 
  【 ご注文方法 】  
1.「金魚づくし3図セット」をカートに入れる
2.ご注文の最終確認画面の「備考欄」に、額装する3図の並び順を記入する
例)左:さらいとんび、中:玉や玉や、右:百ものがたり
 

備考欄

 

1図ずつお部屋に飾るのもよし、リビングに3図まとめて飾って金魚たちの世界を楽しむのもよし、いろいろな飾り方で楽しめる「金魚づくし」です。 この夏は、ぜひお気に入りの金魚を見つけて、飾ってみてはいかがでしょうか。

現在開催中、および6月開催のオススメ浮世絵展覧会をご紹介します!
各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。

 

◆ 6月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・原宿にある太田記念美術館にて、6月2日(金)より「馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月」展が開催されます。

 

江戸時代のベストセラー作家として、今なお高い人気を誇っている曲亭(滝沢)馬琴。執筆した『南総里見八犬伝』や『椿説弓張月』は小説としてだけでなく歌舞伎や映画、演劇などでも扱われ、江戸時代当時には多くの浮世絵に描かれるなどして人々に愛されてきました。本展ではそんな曲亭馬琴の誕生250周年を記念して、彼の小説を題材とした浮世絵約80点をご紹介しています。

『椿説弓張月』にでてくるワニザメを迫力満点に描いた歌川国芳の「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」や、『南総里見八犬伝』の八犬士が果敢に戦う様子を描いた歌川国貞「放龍閣之場 犬飼現八 犬塚信乃」などが展示され、胸をわくわくさせるような冒険活劇を浮世絵としてお楽しみいただけます。

常設で紹介いただいているアダチ版復刻浮世絵もじっくりとご覧いただけますので、ぜひ足を運んでみてください!



 
太田記念美術館 (東京 原宿)
馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月
6月2日(金)~6月25日(日)



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。)

静岡市東海道広重美術館 (静岡 由比)
広重・豊国・国芳
-雙筆五十三次と東海道五十三對-
6月13日(火)~8月20日(日)
すみだ北斎美術館 (東京 両国)
てくてく東海道
-北斎と旅する五十三次-
4月18日(火)~6月11日(日)
中山道広重美術館 (岐阜 恵那)
風流の都、天下の台所
6月15日(木)~7月17日(月・祝)
 
信州小布施 北斎館 (長野 小布施)
日本とイギリス
-北斎の浪と水の流れ-
4月8日(土)~6月25日(日)
広重美術館 (山形 天童)
開館20周年記念展 広重の画業
~初代から五代まで
4月28日(金)~6月26日(月)
東京国立博物館 (東京 上野)
浮世絵と衣装-江戸(浮世絵)
5月16日(火)~6月11日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会



平塚市美術館 (神奈川 平塚)
斎藤文夫コレクション
浮世絵・神奈川名所めぐり
4月15日(土)~6月11日(日)


城西国際大学 水田美術館 (千葉 東金)
浮世絵でつづる房総人物伝 1
義民 佐倉宗吾
5月16日(土)~6月10日(土)


佐野美術館 (静岡 三島)
競演! 江戸の人気浮世絵師たち
-平木コレクション名品展
5月20日(土)~7月2日(日)
 
島根県立美術館 (島根 松江)
江戸の遊び絵づくし
5月19日(金)~7月3日(月)
台東区立一葉記念館 (東京 竜泉)
樋口一葉と錦絵
4月21日(金)~6月25日(日)
大英博物館 (イギリス ロンドン)
Hokusai: beyond the Great Wave
5月25日(木)~8月13日(日)
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。