アダチ復刻事業の礎 謎の絵師・東洲斎写楽の全貌に触れる


現在開催中の企画展「アダチ復刻事業の礎 謎の絵師・東洲斎写楽の全貌に触れる」では、写楽の作品だけでなくアダチ版画の復刻事業の歴史もご紹介いたしております。今回コラムでその一部をご紹介いたします。

■企画展関連コラム「復刻版とは?そして、アダチ復刻への想いは?」

アダチ版画研究所では、昭和初期の創業以来、これまでに約1,200種類の浮世絵復刻版を制作してまいりました。その中でも、創業者の安達豊久が特に情熱をもって取り組んだのが「東洲斎写楽」の全図完全復刻です。
現在開催中の企画展に合わせ今回は、意外に知られていないそもそも「復刻版とは?」といった素朴な質問に答えるとともに、写楽の全復刻を成し遂げた創業者の復刻への想いもご紹介いたします。



 


Q.そもそも「復刻版」とは?

A.
江戸時代に出版された浮世絵(オリジナル)は、明治以降、海外において日本の美術工芸品の一つとして高い評価を得るようになります。
コレクターも出現し、海外での需要が高まると、ヨーロッパを中心に良質な浮世絵が大量に輸出されました。

しかし、オリジナルの浮世絵には数に限りがあります。そこで、オリジナルと同じ木版技術で制作出版されるようになったのが浮世絵の復刻版です。

多くの版元から復刻版が出版されましたが、その制作方針は、摺られた当時の色を色鮮やかに再現しようとするもの、今残っているオリジナルのように古めかしい色にしようとするものなど様々です。お客様の嗜好に左右され、時代によっても異なります。

現在のアダチ版復刻浮世絵は、和紙に水性の絵具で摺ることにより生まれる木版独特の発色、摺られた当時の色を楽しんでいただきたいとの想いで制作しています。






↑写楽研究の原点
クルト「SHARAKU」
初版本(1910)

↑オリジナルを参考にした
専門家による復刻の資料

Q.アダチ版画研究所の創業はいつ?

A.
創業者の安達豊久(1902-1983)は、中学を卒業してすぐ雑誌社に勤務し、復刻版の浮世絵を出版する仕事に就いた後、1928年頃に独立してアダチ版画研究所を興しました。

若い時から浮世絵に触れる中で、浮世絵の魅力を正しい形で世に知らしめたいという想いで、復刻事業を始めました。
良い作品をつくるために、当時一流の技術を持った彫師と摺師を集め、一つ屋根の下で仕事をする工房形式を確立しました。

アダチ版画研究所は今なおこのスタイルを続け、高品質の木版画の制作に努めています。


企画展では、当時資料が少ない中どのように復刻版をつくっていたかをご紹介する資料の展示もしております。是非、目白ショールームまでお出かけください。



↑創業者 安達豊久(左)


↑アダチ版画
昭和の工房(摺)風景


■開催概要

企画展「アダチ復刻事業の礎 謎の絵師・東洲斎写楽の全貌に触れる」
会 期
 2019年6月15日(土)~6月30日(日)
休 館
 6月24日(月)
会 場
 アダチ版画研究所 目白ショールーム
 詳細はこちら >>



■関連情報

関 連 番 組
NHK Eテレ日曜美術館「熱烈!傑作ダンギ 東洲斎写楽」
放 映 日 時
  6月23(日) 午後8時~(再放送)
これまでの写楽は誰か?という視点ではなく「写楽の表現」について、様々な分野の専門家が話をしながら写楽の魅力を見つけていく番組です。アダチ版画研究所が写楽作品全図の復刻をしていることから、今回第一期の黒雲母作品28点を会場に並べていただき、絵柄というだけでなくプロダクトとしての魅力もお伝えいただいております。是非皆さまご覧ください。



金魚づくし


■コミカルな金魚たちの世界 歌川国芳「金魚づくし」とは?

近年、国内外で展覧会が数多く開催され人気急上昇中の浮世絵師・歌川国芳。その国芳が手掛けた浮世絵シリーズ「金魚づくし」は、金魚に加えてカエルやカメなどの水中の生き物たちを擬人化し、ユーモアたっぷりに描かれています。

笑い、走り、歌い、踊る金魚たちの姿は、見る人を思わず「カワイイ」と微笑ませてしまうほど生き生きとしてコミカル。江戸時代後期には、金魚は庶民の間でもペットとして飼育されるようになりました。そんな自分のペットの様子を描いた浮世絵に、江戸っ子たちは夢中になったことでしょう。

近年、日本のポップカルチャーを形容する単語として世界に定着しつつある"Kawaii"の歴史は、こうして江戸時代の浮世絵、国芳の「金魚づくし」の中に既に見ることができます。




百ものがたり


怪談話で化け猫が出たぞ!

さらいとんび


あ!トンビに油揚げを
さらわれた!

玉や玉や


しゃぼん玉売りが来たよ!




酒のざしき


金魚たちの大宴会!

まとい


さぁ、火事だ火事だ

にはかあめんぼう


にわか雨?あめんぼう!!




そさのおのみこと


ヤマタノオロチならぬ、
ウナギ退治!

いかだのり


ひれをまくって男らしく

ぼんぼん


団扇を持って、
ぼんぼん唄で練り歩こう



今回は、このユーモア溢れる笑って楽しい「金魚づくし」をもっと夏らしく楽しめる、新しい飾り方をご紹介します!



■スタイリッシュな「金魚づくし」の新提案

●人気の「金魚づくし」シリーズを
すっきりと涼やかに飾っていただけるアクリル額が新登場!



浮世絵の両側を透明のアクリル板で挟んで飾る額で、見た目もとても爽やかです。

実はこちらのアクリル額、1つの額で2通りの飾り方がお楽しみいただけるんです!

金魚づくし アクリル額


〇自由自在に飾り方を変更〇

飾り方の変更方法はとっても簡単!
付属の金具を付け替えることによって、壁掛け式からスタンド式の額に早変わりする仕組みです。

額の上部の脚を外し下の脚に連結することで、スタンドタイプへ変更できます。



■涼やかに飾って楽しむ!

「金魚づくし」は通常の浮世絵の半分ほどの大きさで、額の大きさも縦が約38cm、横幅が約29cmとコンパクトサイズ。壁にかけるにも立てて飾るにも、玄関やリビングなどのちょっとしたスペースに飾ることができるのがその大きな魅力です。シンプルなアクリル額は、場所を選ばず飾っていただけるので、初めて浮世絵を飾るという方にもオススメです。

金魚づくし アクリル額

◎壁にかけて楽しむ

浮世絵の裏に隠れるように取り付けられたフックで、壁にかけて飾ることができます。付属の金具によって、額を壁から平行に浮かせて飾れるように作られており、伝統的な浮世絵も、奥行きを持たせてモダンな雰囲気で飾ることができます。




◎スタンド式で立てて楽しむ

こちらは壁に穴を開けられない方や、掛ける場所がない方に特におすすめの飾り方です。縁取りのないアクリル額は空間を邪魔せず、どんな調度品ともマッチします。

金魚づくし アクリル額



爽やかなアクリル額で「金魚づくし」シリーズを飾ることで、まるで金魚鉢を置いたように涼しげな空間をお楽しみいただけます!




■セット購入でお得!アクリル額1点&Tシャツ プレゼント

笑って楽しい「金魚づくし」は、各図8,000円(税別)とお手頃価格。
もちろんシリーズで揃えるほどに、面白さも倍増するので、ぜひ9図揃えてお楽しみください。
9図セットなら65,000円(税別)と7,000円分お買い得です。


さらにセット購入特典として、アクリル額1点&特製Tシャツ をプレゼントいたします。この機会に、ぜひお求めください。

※特製Tシャツのサイズについて、S・M・L・XLの中からご希望のサイズを注文画面の備考欄にご明記ください。


広重が描いた 日本の雨 いろいろ


6月に入り、いよいよ梅雨がやってこようとしていますね。

春、静かに降る雨を「春雨」、明るい空にふるにわか雨を「白雨」、夏の午後に降る激しいにわか雨を「夕立」と、雨を表現する言葉が様々にあるように、雨は私たちにいろいろな表情を見せてくれます。

憂鬱な気分になりがちな雨の季節、叙情豊かな雨の表情を巧みに描き上げた広重の浮世絵で楽しんでみてはいかがでしょうか。



広重・雨の浮世絵の定番!「大はしあたけの夕立」


ゴッホが模写したことでも知られる「大はしあたけの夕立」は、広重晩年の大作「名所江戸百景」の一図。


橋を大胆に上から見下ろした竪長の画面が、雨脚の激しさに加速度感を与え、対岸の安宅の御船蔵や家々がシルエットのように霞んでいる様子からも、雨の層の厚さが想像されます。

ぼんやりとかすんだ対岸と大橋とが、画面中央の隅田川の広い水面を三角形に切り取り、画面に動きを与えるとともに、雨の隅田川の水の量感を見事に示しています。

すべてにおいて無駄のない画面構成と、真に迫る夕立の描写が魅力的な定番の一枚です。

歌川広重 大はしあたけの夕立
広重「大はしあたけの夕立
絵のみ 13000円(税別)


オンラインストア初登場!夕暮れ時の雨を描いた団扇絵「安倍川」

駿府城の城下町として発展した静岡県・府中の宿のあたりの雨の風景を描いた「安倍川」は、「東海道河づくし」の一図。

茜色の薄いぼかしで夕暮れ時の雰囲気が演出され、遠景には安部川を渡る人々の様子も細かに描かれています。
雨が降りつける中、画面手前の旅の一行は足早に川渡へ向かいます。

街道の両脇に青々と繁茂する草から想像するに、梅雨時の風景でしょうか。爽やかに雨を描いた団扇絵は、じめじめとした梅雨の空気をも吹き飛ばしてくれそうです。


歌川広重 安倍川
広重「安倍川
通常価格  20,000円(税別)

限定特価 絵のみ 13,000円(税別)


荒れた天候も見事に表現!「美作 山伏谷」

歌川広重 美作 山伏谷
広重「美作 山伏谷
通常価格  20,000円(税別)

限定特価 絵のみ 13,000円(税別)

岡山県北東部の美作国の渓谷を描いた「美作 山伏谷」は、「六十余州名所図会」の一図。


画面右手の切り立つ奇岩は、山伏の修業の場であったという険しい渓谷を描いたものと思われますが、その姿は激しい雨風に半ば隠れています。

画面上部にはぼかしで表現された黒い雲が立ち込め、画面全体を横切る大胆な風の表現からは視界をふさぐような激しい勢いが感じられます。

旅人たちも笠を飛ばされたり激しい向かい風に立ち往生したりと、臨場感あふれる作品です。




今だけの注目作品!期間限定特別価格

いかがでしたか?一口に「雨」と言っても、いろいろな表情を持つ日本の雨。
多様な雨の情景を描き分けることができたのは、自然や風景を細やかに観察し、巧みにとらえた広重ならではと言えるでしょう。
今回ご紹介した作品以外にも、夜の激しい雨を描いた「江戸近郊八景 吾嬬杜夜雨」やまっすぐに伸びる雨の線が印象的な「江戸名所 浅草金龍山遠望」など「広重が描いた 日本の雨 いろいろ」には、注目作品が盛り沢山です。

さらに、今なら通常価格20,000円のところ期間限定特別価格13,000円 (税別)にてお求めいただける作品も4作品ございます。6月30日(日)までの期間限定となっていますので、ぜひこの機会をお見逃しなく!


「広重が描いた 日本の雨 いろいろ」はこちら >>



明治の広重・清親の雨「東京新大橋雨中図」

こちらは明治の広重と呼ばれた小林清親の代表作「東京名所図」の中の一図。

「光線画」と呼ばれる西洋画の影響を受けた光と影の描き方が脚光を浴びました。

雨雲のかかる空の明暗や、水の映り込み、雨線を描かず雨を表現する描写など、それまでの浮世絵にはない表現が見られ、江戸から明治へ移り変わる時代の大きな変化が伺えるようです。

画面の端に小さく描かれた女性の後ろ姿が印象深く、物語を感じさせる作品です。


小林清親 東京新大橋雨中図
小林清親「東京新大橋雨中図
通常価格  20,000円(税別)

限定特価 絵のみ 13,000円(税別)

現在、こちらの作品も、期間限定特別価格にてご提供中!



また、目白ショールームでも、叙情溢れるさまざまな雨の浮世絵を展示中です。
いろいろな表情を持つ日本の雨の情景が描かれた浮世絵で、今年の梅雨を楽しんでみませんか。


あわせてお楽しみいただきたい「雨の浮世絵」はこちら >>
品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。