■皆さんの声をもとにつくったスマホ用壁紙
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2020年10月8日、アダチ版画研究所のtwitterアカウント(@ukiyoe_adachi)のフォロワーが、ついに2,000人になりました。2016年のデータになりますが、日本のtwitterアカウントで、フォロワー2,000人以上のアカウントは全体の1割に満たないそうです。つまり日本のtwitterアカウントにおけるフォロワー数ランキングで、アダチ版画は上位1割に入ったということ! これもひとえに皆様の日頃のご愛顧の賜物です。誠にありがとうございます。
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これを記念いたしまして、アダチ版画研究所では、浮世絵のスマホ用壁紙を作成いたしました。かねてより月替りのスマホ用壁紙データの配布を考えていたのですが、機種ごとに画面の縦横比も異なり、どのような壁紙であれば、より多くの方に喜んでいただけるのか、スタッフ一同、頭を悩ませていました。 そこで、思い切ってtwitterで皆さんにご意見をうかがったところ、たくさんのアイディアをいただくことができました。
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そして、ついに完成したのがこちらです!
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スマホ用壁紙(2020年10月版)ダウンロードはこちら ※画像はアダチ版画研究所が制作した復刻版浮世絵を使用しています。
※個人で楽しむ範囲でご利用ください。商用利用、再配布禁止。 |
①あらゆるスマホの画面の縦横比に対応できる ②カレンダー型を希望する方/しない方の双方の需要に応える という2つの課題をクリアする答えは、ずばり「お客様のお好みで画像をトリミングしていただく」というものでした。 お客様にお手間をかけることにはなりますが、上記リンク先の画像を保存の上、下記の使用例をご参照いただき、ぜひご自身のお好みに合わせてご活用ください!
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■アダチ版画プレゼンツ・スマホ用浮世絵壁紙の使い方
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【画面縦横比[約20:9]のスマホの場合】 主な機種:Galaxy A41/S20、iPhoneX/11、OPPO Reno3 A.カレンダーあり 壁紙の左端に画面を合わせると、画像の右側が少し切れます。 B.カレンダーなし 壁紙の右上端に画面を合わせると、画像の下部が少し切れます。 |
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【画面縦横比[16:9]のスマホの場合】 主な機種:iPhone6〜8、SE(第2世代) A.カレンダーあり 壁紙の左端に画面を合わせると、画像の天地が全部入ります。 B.カレンダーなし 壁紙の右上端に画面を合わせると、画像の下1/3ほどが切れます。 |
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【画面縦横比[7:3]のスマホの場合】 主な機種:Xperia10 A.カレンダーあり 壁紙の左端に画面を合わせると、画像の右側が切れます。 B.カレンダーなし カレンダーのない部分に画面の幅を合わせると、画像の天地が全部入ります。 |
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スタッフ(iPhone6sを使用)が実際にスマホのロック画面とホーム画面に設定してみたのが下の画像です。ちょうど良い具合に、iPhoneの時計の文字もはまりました。どうしてもきれいに収まらない機種もあるかと思いますが、今後どんどん改善して月替りでご提供して参りたいと思いますので、ぜひご意見・ご感想をお寄せください。
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■この壁紙に使用されている作品は?
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今回、壁紙に使用した作品は、葛飾北斎の「桔梗に蜻蛉」です。浮世絵師・葛飾北斎は1760年10月31日に江戸本所(現在の墨田区)に生まれました。2020年10月31日は北斎誕生から、ちょうど260年。天才浮世絵師・北斎の誕生月を記念して、今回は北斎が描いた花鳥画の中から、秋風に揺れる美しい桔梗を選びました。機種によって画面が切れてしまうことから、壁紙には採用しませんでしたが、元の作品には赤トンボが飛んでいます。トンボは、前にしか進まず後退しないことから「勝ち虫」といわれる縁起物。皆さんのスマートフォンの中にも、風に運ばれて、ふわりとトンボが舞い込みますように。
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■なぜ陰暦のカレンダーがついているの?
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江戸時代、日本で用いられていた暦は「陰暦」といって、月の満ち欠けを基準にしたものでした。新月から次の新月までを1ヶ月とする考え方で、1ヶ月は29日、または30日。どの月が29日(小の月)で、どの月が30日(大の月)かは、年によって異なり、カレンダーは非常に重要でした。(浮世絵版画の多色摺の技術の完成は、このカレンダー制作の流行に起因すると言われています。) |
ちなみに、29日ないし30日の月が12ヶ月あっても、1年は365日になりません。徐々に季節がずれ込んできてしまうので、ときどき13ヶ月ある年をつくって調整していました。(2020年も、陰暦では4月が2回あり、1年が13ヶ月あります。)現行の太陽暦に慣れている私たちにとっては、不規則でちょっと不便な暦ですが、つい150年前までは、この暦にのっとって、社会が回っていました。 |
現代の日本人は、60進法の時計や7日単位のカレンダーに振り回され過ぎているようにも思います。時には、そうした時間のルールから解放されて、のんびり浮世絵を眺める時間をつくっていただきたい。そんな思いから、この陰暦カレンダー付きの壁紙が生まれました。あえて機能性を放棄した遊び心あふれる壁紙で、ぜひ江戸時間のひと月をお楽しみください。 |
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