東京・目白に工房を構え、復刻版の浮世絵や現代木版画を制作しているアダチ版画研究所では、毎月、全国各地で行われている浮世絵の展覧会情報を更新しています。現在開催中、および10月開催のオススメ浮世絵展覧会をPick upにてご紹介します!各地で魅力的な浮世絵の展覧会が目白押しです。 なお、新型コロナウイルスの影響により営業時間等が変更になる場合がございますので、必ず各館の公式HPをご確認の上お出かけください。

 

◆ 10月のPick up!オススメ展覧会

 

東京・飯田橋にある日中友好会館美術館では、現在「珠璧交輝 清代木版年画+UKIYO-E」が開催されています。

 

日中国交正常化50周年を記念して開催される本展では、浮世絵が庶民の間で流行した日本の江戸時代と、華麗な文化が花開いた中国の清の時代、同時代に発展を遂げた日中の木版画が一堂に会します。
それぞれの庶民の生活を写し取った中国の清代木版年画と日本の浮世絵。「人物」「芝居」「風景・遊楽」の、3つの共通テーマに沿って掘り下げていくと、それぞれの国民性を色濃く反映した特色だけでなく、互いの共通点もみてとれます。
また、会期中には関連イベントも多数開催。京劇や中国伝統楽器のコンサートなど、中国文化に触れることのできるイベントのほか、毎日浮世絵の摺り体験が開催されています。そして10月22日(土)には、アダチ版画の摺師による摺の実演(浮世絵デモンストレーション)もございます。
芸術の秋、清代木版年画と浮世絵の"日中版画文化の華麗な共演"を是非お楽しみください。

※浮世絵デモンストレーションは事前申込制です。詳細は下記リンクより、日中友好会館美術館のHPをご覧ください。



 
日中友好会館美術館 (東京・飯田橋)
珠璧交輝
清代木版年画+UKIYO-E
9月23日(金)~11月20日(日)
※浮世絵デモンストレーションは10月22日(土)に開催



◆ アダチ版復刻浮世絵の取り扱いがある美術館・博物館

下記でご紹介する美術館・博物館では、常時アダチ版復刻浮世絵をお求めいただけます。(お求めいただけない商品もございますので、ご了承ください。) 「実際に復刻版の浮世絵を見てみたいけれど、目白のショールームまで行くのが難しい...」という方も、ぜひお近くの美術館・博物館でご覧いただければ幸いです。

太田記念美術館 (東京・原宿)
はこぶ浮世絵-クルマ・船・鉄道
10月1日(土)~10月26日(水)
信州小布施 北斎館 (長野・小布施)
秋のお宝大放出-北斎館名品展-
9月3日(土)~11月13日(日)
静岡市東海道広重美術館 (静岡・清水)
広重と国貞
9月13日(火)~11月13日(日)
 
東京国立博物館 (東京・上野)
浮世絵と衣装―江戸
通年展示
MOA美術館 (静岡・熱海)
開館40周年記念名品展
9月1日(木) ~10月25日(火)
中山道広重美術館 (岐阜・恵那)
東海道をゆく
10月6日(木)~12月11日(日)

◆ その他、オススメの浮世絵展覧会




川崎浮世絵ギャラリー
(神奈川・川崎)
歌川広重
行書・隷書東海道
8月27日(土)~11月13日(日)

日時予約制

茂木本家美術館
(千葉・野田)
広重アングル
名所江戸百景展
9月7日(水)~12月11日(日)



山口県立萩美術館・浦上記念館
(山口・萩)
蒐集家 浦上敏朗の眼
浮世絵・やきもの名品展
9月10日(土)~11月13日(日)
 
サントリー美術館 (東京・六本木)
美をつくし
大阪市立美術館コレクション
9月14日(水)~11月13日(日)
岡田美術館 (神奈川・小涌谷)
花鳥風月
名画で見る日本の四季
7月16日(土)~12月18日(日)
北海道立旭川美術館 (北海道・旭川)
世界が絶賛した浮世絵師
北斎展
9月17日(土)~11月27日(日)


>>その他全国の浮世絵が見られる美術館・博物館情報はこちら(※「北斎今昔」内リンク)

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■広重が描く芝居町の月夜

アダチ版復刻浮世絵によるスマートフォン用の壁紙は、多くの方に日常生活の中で浮世絵をより身近に楽しんでいただけるよう、3ヶ月に一度、3/6/9/12月の第一火曜日に新作を公開します。2022年9月の壁紙は、歌川広重の「名所江戸百景」の秋の名作「猿わか町夜の景」です。

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スマホ用壁紙(2022年9月版)ダウンロードはこちら
※画像はアダチ版画研究所が制作した復刻版浮世絵を使用しています。
※個人で楽しむ範囲でご利用ください。商用利用、再配布禁止。

■この壁紙に使用されている作品は?

歌川広重の「名所江戸百景」は、四季折々の情趣を織り交ぜながら江戸のさまざまな名所を描いた広重晩年の代表作。題名は「百景」とうたっていますが、好評を博し最終的に120図を越える(※弟子の二代広重が描いた作品を含む)一大シリーズとなりました。のんびりとした素朴な風景を得意とした広重ですが、本シリーズでは風景画としては珍しい縦構図を採用し、大胆なトリミングや独特の遠近感で、百万都市・江戸の風景をモダンなセンスで切り取っています。老境の広重のこの挑戦は、今なお多くの表現者たちを勇気づけ、影響を与え続けています。

「猿わか町夜の景」に描かれているのは、江戸時代末期の芝居町、猿若町(現在の浅草)。芝居小屋が立ち並び、役者や芝居関係者の多くが住んだ町でした。木版の透明感のある藍色が、秋の夜空の凜として澄んだ空気を伝えてくれます。煌々と輝く満月は、和紙の肌地の白をそのまま活かして表現。極端な遠近法とうつろな影法師が、いつまでも芝居の余韻に浸っていたい人々の夢見心地を表しているかのようです。広重の「名所江戸百景」から多くのインスピレーションを得たと言われているのが、あのフィンセント・ファン・ゴッホ。名作「夜のカフェテラス」は本作からの影響が指摘されています。

歌川広重「名所江戸百景 猿わか町夜の景」商品ページはこちら


品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

浮世絵の基礎知識

意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。