没後160年記念 広重 月の名作選

浮世絵のアダチ版画では、今年没後160年を迎えた広重に注目が集まる中、秋にピッタリの「広重月の名作撰」を企画いたしました。ご好評につき9月30日まで期間延長になった本企画を通して広重の魅力に迫ってまいります!

風景画だけではない!広重の魅力が満載の花鳥画はなぜ生まれた??

浮世絵というと、一般的には美人画、役者絵そして風景画を連想する方が多く、花鳥画をイメージする人はすくないかもしれません。しかし、風景画の絵師として人気の広重も、大変多くの花鳥画を残し「月に雁」は代表的な作品となっています。


江戸庶民の嗜好を常に表現してきた浮世絵の世界において、遊郭のあった吉原の繁栄から美人画が生まれ、歌舞伎人気が役者絵を生みました。そして、東海道など街道の整備と庶民の経済力の向上により旅をする余裕ができると風景画が出版されるようになりました。

月に雁 三日月に松上の木菟 月夜木賊に兎

では、花鳥画は、なぜ一つのジャンルを確立するほど出版されていたのでしょうか。色々な要因があるとおもいますが、今回は広重の花鳥画の中でも特に季節感あふれる情景を描いた、心和む月を描いた中短冊サイズ名作3点を紹介しながらその謎を考えてまいりましょう。

左から月に雁三日月に松上の木菟月夜木賊に兎

 

俳句や和歌と共に味わう広重の詩的な世界

広重が花鳥画の中でも多く作品を残したといわれているのが中短冊サイズの作品です。「東海道五十三次」のように大錦サイズといわれる一般的な浮世絵のサイズのちょうど半分のサイズになります。

日本で鎌倉時代の頃から歌人の間で使われていた短冊という形式を花鳥画のジャンルに用いることにより、俳句や和歌に詠まれた世界を江戸の庶民の人々に絵を通して広重は伝えようとしていたと考えることもできそうですね。


月に雁

「こむな夜か 又も有うか 月に雁」

「三日月の船遊山(ふなゆさん)してみみづくの 耳に入(いれ)たき松風の琴」

三日月に松上の木菟
月夜木賊に兎

「夜はいとど 草のむしろに 露おきて 兎の妻も 寝つきかぬらん 河廼屋幸久」



北斎が造形的な美しさを描写し尽くすことに注力するのに対して、広重は、俳句や和歌といった文学的要素を加味しながら詩的世界を表現することを大切にしていたのでしょう。江戸の庶民はもちろんのこと、現代の私たちの心を動かす表現の豊かさは、風景画だけでなく花鳥画においても発揮されています。

花鳥画というジャンルは、江戸時代の園芸ブームがあったことが一因であるとも言われていますが、数多く残された広重の短冊の作品を見ていくと、江戸の人々に癒しを与えるもので、常に身近な生活を彩るためのものとして出版されていたと素直に捉えることも出来そうですね。

広重の中短冊の世界を満喫するのにオススメ! 短冊専用額



アダチ特製浮世絵専用額(短冊)

これまでご紹介してまいりました広重の短冊の世界を楽しんでいただくため、アダチ版画がオススメするのが「アダチ特製浮世絵専用額(短冊)」です。

通常ご紹介している大判額(外寸55.5×40.0cm)よりもひと回り小さい(外寸50.0×32.0cm)短冊専用額です。「月に雁」など短冊の花鳥画を一番美しくみせることができるように余白を調整いたしました。

是非、秋の夜長に、広重が描いた月の短冊の詩的世界を身近に味わってみてはいかがでしょうか?

 

■ 注文方法
オンラインストアでのご注文の際は、ショッピングカートに「アダチ特製浮世絵専用額(短冊)」とご希望の作品(額なし)をお選びください。ご希望の作品を額装した状態でお送りいたしますので、届いたらすぐに飾ってお楽しみいただけます!

注文画面


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没後160年記念 広重 月の名作選

ようやく猛暑も落ち着き、すこし涼しくなってまいりましたね。秋も、すぐそこまでやってきている感じがいたします。浮世絵の世界で秋を楽しむというと、やはり叙情豊かな広重の月の名作が頭に浮かびます。浮世絵のアダチ版画では、9月6日に命日を迎え、今年が没後160年となる広重に注目して、秋にピッタリの「広重月の名作撰」を企画いたしました。本企画を通して広重の魅力に迫ってまいります!

安藤広重、歌川広重、どっち?

お客さまから、たまに受けるご質問で「広重って安藤じゃないの?歌川って書いてあるけど。」ということがあります。まずは、広重の名前の由来についてその出生から辿ってまいりましょう。

広重は、寛政9年(1797)江戸八代洲河岸の定火消同心・安藤源右衛門の子として生まれました。幼少より絵を好み、15歳のときに歌川豊広の門下となったそうです。

以前の教科書には、本名の「安藤広重」が用いられていましたが、最近は絵師として歌川派の広重ということを重視して「歌川広重」でほぼ統一されているようです。

安藤広重、歌川広重、どっち?

広重の風景画は、ここから始まった!「東都名所」

広重は、歌川豊広の門下で、はじめは、美人画や役者絵を描いていました。文政12年(1829)に師匠の豊広が亡くなった2年後、天保2年(1831)広重34歳の時、初の大判サイズの風景画シリーズ「東都名所」を手掛けました。当時広重が「一幽斎(いちゆうさい)」と号していたので「幽斎(ゆうさい)書き東都名所」ともいわれています。10枚揃いで、江戸及びその近郊の風景を描いたシリーズです。残っているオリジナルの数や摺られた具合からみてもかなりの量が摺られたことが想像でき、その人気がうかがえます。

広重の風景画は、ここから始まった!「東都名所」
<東都名所全10図>

俯瞰でとらえた風景に大きな前景を配する大胆な構図と色数を限り独特な配色でつくられたことから、庶民には、とても新鮮で人気も高かったようです。当時流行のプルシアンブルーを空や海に多用するとともに、帯状の紅色の雲がどの図にも配され、本シリーズを象徴する色づかいが見どころでもあります。穏やかで温かみある風景画は、庶民に好感を持って迎えられ、「東海道五十三次」の大作が生まれる下地となったといえるでしょう。
「両国之宵月」でその魅力に触れてみましょう!

近景に大きく両国橋の橋桁をとらえた大胆な構図

近景に大きく両国橋の橋桁をとらえた大胆な構図

紅色の雲 本シリーズ全作品に見られる
紅色の雲
 
  鮮やかなプルシアンブルー
  北斎なども使った流行色。
鮮やかなプルシアンブルー

「東都名所」の中の傑作「高輪明月」

今回は、「東都名所」の中でも月を描いた傑作「高輪明月」をご紹介いたしましょう。

「東都名所」の中の傑作「高輪明月」 「東都名所」の中の傑作「高輪明月」
摺りの風景

日本橋を出発し、品川に近くなると江戸湾の眺望が開ける所が高輪です。江戸の街から海道に出る境に設けられた簡単な関所があり、幕府の禁止事項や罪人の罪状などを記した高札が立てられた場所でもあります。その様子が図の左下の石垣や中央下の高札に見えます。
海岸に沿って茶屋など店が建ち並び、東海道を旅する人や、それを見送る人々、行楽の人々など、人の往来が盛んで、大いに賑わった場所です。湾曲した海岸線、江戸を発ってはじめて広がる江戸湾の眺望を鳥瞰し、雁が群をなして下り、宵の満月が空に光るなど多くの情報を丹念に描写した情景は、広重らしい表現で、細部に配慮することで生まれる臨場感が魅力です。

<ミニ知識>
東都名所の版元 川口正蔵は、国芳の大作「宮本武蔵鯨退治」を後年になって出版しています。版元のプロデュース力にも注目ですね!

安藤広重、歌川広重、どっち?

没後160年記念 広重 月の名作撰

今回は、没後160年を迎える広重の風景画の絵師としての出発点となった「東都名所」に焦点をあてて月の名作をご紹介いたしました。この他にも素敵な月の作品をご紹介しております。是非合わせてお楽しみください。

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HOKUSAIをクールに飾る

 

世界で最も有名な日本の浮世絵師・葛飾北斎。
羅万象さまざまな題材を描いた北斎ですが、特に生涯にわたり描き続けたのが"水"の表現です。静かにたたずむ富士山を遠景に、大胆な構図で迫力満点の大波を描いた北斎の代表作「神奈川沖浪裏」をはじめ、海や川、滝などの水を題材にした傑作を数多く残しています。

そこで今回、世界でも人気の高いHOKUSAIの浮世絵をクールに飾って楽しんでいただけるように、摺り上がった作品をそのままアクリルに挟んだ特別仕様の額をご用意いたしました!

 

アクリル額で浮世絵をモダンに楽しむ

アダチ版画が新たにご紹介する「特注アクリル額」は、現代のインテリアスタイルに合うように黒を基調とした仕上がりとなっています。
このアクリル額で飾ってお楽しみいただきたいオススメ作品が、"藍摺絵(あいずりえ)"の代表作とも言える北斎の「甲州石班沢」(冨嶽三十六景)です。

江戸時代にヨーロッパから輸入されたプルシアン・ブルー(ベロ藍)の顔料は、その色鮮やかな発色から江戸の人々を魅了しました。特に藍色を基調とし、その濃淡を巧みに使い分けて摺られた"藍摺絵(あいずりえ)"は、それまでになかったクールでスタイリッシュな作風から一大ムーブメントを起こしました。北斎の藍摺絵を代表する「甲州石班沢」は、まさに時代の流行色を取り入れた大人気作品だったのです!



葛飾北斎 甲州石班沢 特注アクリル額
葛飾北斎「甲州石班沢(特注アクリル額)

そんな北斎の「甲州石班沢」を現代でもモダンに飾って楽しめるように、特注アクリル額に仕立ててみました。アクリル額の下地の黒と藍摺のコントラストが美しく、近年流行の「シンプル・モダン」と呼ばれる、モノトーンを基調にした落ち着いたシンプルな部屋のスタイルにも最適!縁取りのないシンプルなアクリル額は、場所を選ばず飾っていただけるので、初めて浮世絵を飾るという方にもオススメです。

 

■特注アクリル額 仕様
サイズ:38.3 × 53.5 cm
重さ:1.7 kg

<アクリル表面の角を斜めにカットした特別仕様。高級感溢れる仕立てになっています>

特注アクリル額


摺り上がった作品をそのままアクリルに挟んだ仕立てのため、マットに貼る通常の額装に比べ、作品本来のサイズにてお楽しみいただけます。
特注アクリル額と「甲州石班沢」をセットにして、特別価格28,000円(税別)にてご紹介いたします。



6月上旬のご紹介以来、スタイリッシュなアクリル額の黒と藍摺のコントラストが美しく、モノトーンに揃えたシンプルな部屋にピッタリ!と好評をいただき、たくさんのお客さまにお求めいただいております。ご自宅用はもちろん、モダンなオフィスのインテリアにと企業様への贈りものとしてもお選びいただいています。

そこでこのたび、大好評につき8月31日まで期間を延長いたします!
アダチ版画おすすめの特注アクリル額に、涼しげな夏の浮世絵を飾ってみてはいかがでしょうか。

葛飾北斎「甲州石班沢(特注アクリル額)」商品詳細ページはこちら >>

無題ドキュメント

今恋する 江戸の春信美人

錦絵(多色摺り浮世絵)創始期の第一人者として知られる浮世絵師・鈴木春信。
現在、千葉市美術館では『ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信』が好評開催中で、来年にかけて名古屋、大阪、福岡にて巡回展も開催予定です。鈴木春信は今なお愛され注目されている浮世絵師といえるでしょう。

今回はそんな「今恋する 江戸の春信美人」でも特集中の鈴木春信について、改めてご紹介します。


「錦絵の祖」鈴木春信

春信といえば、まず語られるのが「錦絵の祖」として多色摺り浮世絵の完成に大きく関わった、というところでしょうか。


石川豊信「中村喜代三郎 文読美人」

浮世絵というと色が沢山はいって鮮やかなもの、と思われる方も多いかもしれませんが、実は初期の浮世絵は墨線のみのものから始まっています。

春信が浮世絵師として活躍しはじめた当時でも、浮世絵といえば"紅摺絵(べにずりえ)"という紅と草の色のみをいれた色数の非常に少ないものでした。

<紅と草だけで色づけられた紅摺絵
石川豊信「中村喜代三郎 文読美人」>

 

それが明和2年(1765年)頃にやっと"錦絵"とも呼ばれる多色摺りの浮世絵が誕生します。
そのきっかけとなったのが裕福な趣味人たちの間でブームとなった絵暦交換会でした。絵暦とは今でいうカレンダーのようなもので、毎年変動する30日ある大の月と29日ある小の月の順番を絵の中に書き入れた摺物です。

鈴木春信「夕立」

<衣に描かれた柄が、暦の月の大小をあらわしています>

鈴木春信 「夕立

 

より美しく優れた絵暦を競うように作った趣味人たち。絵暦の依頼を受けた春信は、彼らをスポンサーに職人たちと試行錯誤して、ついにはそれまでの非常に色数の少ない浮世絵とは違った色彩豊かな多色摺りの「錦絵」を完成させたのです。

 

お江戸熱狂!上品な"春信美人"

浮世絵の歴史の中でも非常に大きな役割を果たした春信ですが、その作品の代名詞といわれるのは「美人画」です。
春信の描く女性たちは"春信美人"とも呼ばれて、その華奢で優美な姿にどこかお人形めいた上品な顔だちが特徴です。女性たちは時に物憂げにたたずんでいたり、時に無邪気な姿ではしゃいでいたり、とても魅力的に描かれています。

鈴木春信「縁先美人」
<縁先で物憂げにたたずむ美人を描いた 鈴木春信「縁先美人」>


テーマとしては江戸一番の町娘や、吉原の遊女などもよく描かれていました。その当時の人々の女性の理想像を描いた春信美人に江戸の人々は熱狂し、その過熱する人気から当時、春信の偽物がでてきたほどでした。

鈴木春重「雪後」

 

これは、その春信の偽作品として出回ったもののひとつ。
“春信画”とある春信風の美人画ですが、実はこれは当時鈴木春重と名乗っていた司馬江漢が描いたものです。

鈴木春重「雪後」

 

春信は恋の演出家!?

また春信は若い男女の恋模様もよく描きました。
中性的で儚げな美少年と、美少女の恋。特に春信の恋の浮世絵では「時」や「季節」、「場所」などが詳細に設定されて、そのドラマティックさを演出しています。

この作品は、春信作品のなかでも最高傑作と名高い「雪中相合傘」です。
雪道を寄り添いあいながら歩く男女。降りしきる雪は厚く積もっていますが、ものともせず俯きがちに見つめあう二人からは、深い愛と恋の喜びが伝わってきます。

「雪中相合傘」
鈴木春信 「雪中相合傘

 

春信の背景描写の細かさはそれまでの浮世絵とは全く違っています。それによって人物たちの状況や関係性がさらに深く読み取れ、まるでドラマの一場面を見ているようです。



浮世絵界に錦絵誕生という革新を起こした春信は、その多色摺りの鮮やかさ華やかさだけでなく、魅力的な人物描写と、その物語性でも人々を魅了したのです。

繊細な筆致で人々を描き、巧みに演出する浮世絵師・鈴木春信。その幻想的でロマンティックな世界に、今 恋してみませんか。

「今恋する 江戸の春信美人」 商品一覧ページはこちら >>

月17


月を描いた浮世絵は、秋を感じさせるものとして江戸の庶民たちに人気がありましたが、当時は額縁もなく、恐らく直接手に取って眺めたり、時には壁や柱などに直接貼って楽しんだりしていたのでしょう。
現代では、ほとんどのお客様が和室、洋室を問わず額縁に入れて楽しまれていますね。そして、中には床の間用に掛け軸に仕立てたいというお客様もいらっしゃいます。このように現代は、飾る場所に合わせて楽しみ方の幅が広がっています。
そこで、今回は床の間に浮世絵を飾ってお月見ができる、掛け軸での楽しみ方をご紹介します。

月見には欠かせない芒と秋の草花を添えた
「浮世絵のお月見」

 

抒情性豊かな広重の名作「月夜木賊に兎」を掛け軸に

今回は、お月見がテーマのため、広重の名作「月夜木賊に兎」を掛軸にしてみました。細長い短冊の作品で、あまり大きくない床の間の掛け軸として、しっくりと収まっています。

広重の短冊作品は、狭い紙面を最大限に活かし、あらゆる情緒が盛り込まれています。そういった表現力は、広重独特のものであって、他の絵師では真似のできない世界ではないでしょうか。一本の枝にも一つの花にも風情があり、そこに鳥獣を配してひとつの情趣が醸し出されていいます。

今回掛け軸に選んだ「月夜木賊に兎」は、そのさりげない描写から、さまざまな情緒を感じることができます。それはただの満月と木賊(とくさ)と二匹の兎だけが僅かな色彩によって効果的に作り出されています。静かな秋の夜長に月見をして過ごすのには最適の作品ではないでしょうか。



掛け軸のいろは


掛け軸

軸装には、色々と難しいルールがありますが、今回は "風帯(ふうたい)付三段表装"という様式をとりました。書画に向いた様式で純日本式の表装方法と言われています。

使用する裂(きれ)は、軸装の専門家に、作品に合わせてコーディネートしていただきました。作品がモノトーンのため、青味のあるグレーとベージュを基調とした落ち着いた感じの組合せとなっています。もちろん、選ぶ裂(きれ)の組合せで作品の雰囲気も変わっていきますので、額以上に飾る方の個性を出していただけるのが軸の一つの魅力かもしれませんね。

 

 
 

掛け軸ミニ知識:「風帯(ふうたい)」とは?
"風帯付三段表装"という様式をとった今回の掛け軸ですが、一般の方には馴染みのない言葉が並んでいますね。特に「風帯(ふうたい)」って何?と思われた方もいらっしゃるかと思います。

 
 

辞書には、
【風帯】掛け物の発装から垂らす2本の細長いきれ、又は紙
と説明され、右図がそれにあたります。

風帯(ふうたい)
 
「風帯(ふうたい)」

何のために?といった感じがしますが、もともと中国では、掛軸を屋外で鑑賞することがあり、鳥が飛んできて邪魔をしたり掛物を汚したりといったことがあったそうです。そこで、鳥は垂れ下がった細長いものを怖れるということから、追い払うために風帯をつけたとも言われています。なかなか、面白いエピソードですね。

 

 

今回、秋のお月見に浮世絵を飾って楽しんでいただくために掛け軸をご紹介しましたが、額縁に比べて、コンパクトで持ち運びが便利なこともあり何度か海外ギフト用でご用意したこともあります。海外ギフトをお探しの際、時間に余裕のあるときには、是非選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか?現代的な掛け軸の楽しみ方の提案にもなりそうですね。

保管は桐箱に。持運びにも最適!

 

ご購入をご検討の方は、特設商品ページ「浮世絵掛け軸」にて詳細をご確認ください。

月17

朝夕日毎に涼しくなり、秋の気配を感じる今日この頃。現代では、テレビなどのメディアを通じて直接自然に触れることなく季節の移ろいをつぶさに知ることができます。

今とは違い江戸の人々は、身近に咲く草花や鳥の鳴き声、虫の音、月の満ち欠けなど、何気ない普段の生活のなかから季節の移ろいを感じていました。

例えば、右図の広重「道潅山虫聞之図」には、茣蓙(ござ)とお酒を持って出かけては虫の音を聞く"虫きき"という粋で風流な秋の遊びに興じる人々の様子が描かれています。

江戸庶民が日頃から花鳥風月に親しんでいたことがうかがえます。

<広重「道潅山虫聞之図」>

 

江戸庶民の生活を彩る花鳥画


花鳥風月を楽しむ文化が根付いていた江戸庶民にとって、広重の描く花鳥画は大変人気があったようです。広重は季節の花や鳥、草木、虫、水生生物などを描いた様々な花鳥画を手がけています。そんな花鳥画の傑作には、通常のサイズよりも横幅が細い縦長の画面に描かれた"短冊絵"が多く見られます。

■短冊絵とは?
浮世絵版画で使用される和紙は時代によってさまざまありますが、最も多く使われている標準的なサイズが「大奉書(おおぼうしょ)」(約39×53cm)と呼ばれる大きさの紙です。

この大奉書の半分のサイズが、『大判(おおばん)』と呼ばれる一般的なサイズで、例えば右図の広重「亀戸梅屋舗」がそうです。

その他、北斎「凱風快晴」や「神奈川沖浪裏」など、浮世絵版画のほとんどがこの大判サイズで作られています。



一方、大奉書を縦に三分の一にしたものが『大短冊(おおたんざく)』と呼ばれるサイズです。

滝上に張り出した枝の向こうに掛かる満月を描いた「葉ごしの月」など、縦長の画面を活かした作品が多く見られます。

左図:大奉書の1/3の大きさ。大短冊サイズの「葉ごしの月」
右図:大奉書の1/4の大きさ。中短冊サイズの「月に雁」


同じく大奉書を四分の一にしたものが『中短冊(ちゅうたんざく)』です。1949年に記念切手として発行されたことで有名な広重「月に雁」が、その一つです。

こうした短冊絵がたくさん作られた背景には、日本には古くから詩歌を詠み短冊にしたためる風流な文化があり、それを絵の中に取り入れた広重の花鳥画が、花鳥風月に親しむ江戸庶民に大変好まれたからではないでしょうか。 一方で、決められた規格の中でより魅力的な商品を作りたいと思う版元の創意工夫があったからとも言えます。



月の名作を額に飾って楽しむ



そんな縦長の画面に描かれた短冊絵を手軽に飾って楽しんでいただくため、アダチ版画がオススメするのが「アダチ特製浮世絵専用額(短冊)」です。

通常ご紹介している大判額(外寸55.5×40.0cm)よりもひと回り小さい(外寸50.0×32.0cm)短冊専用額です。短冊絵の比率に合わせ余白をカットしたこの額は、「月に雁」など中短冊の花鳥画はもちろん、「葉ごしの月」など大短冊の作品もスマートに飾っていただけます。

短冊額
<短冊絵に最適な専用額>

 

現在ご紹介中の「お部屋で楽しむお月見 秋夜の浮世絵」の中で、特にオススメする作品はコレ!

■オススメ商品
三日月に松上の木菟
松の枝にとまった木菟(みみずく)の尾羽の辺りに、三日月が掛かる不思議な構図の一枚。愛嬌のある木菟は風の音に耳を澄ませているようにも、物思いにふけっているようにも見え、夜の静けさが伝わってくる傑作です。

三日月を船に見立て、船頭に見立てているもの。三日月を舟に、木菟(みみずく)を船頭に見立てています。木菟がちょうど三日月の先に乗っているように意図的に描かれています。

<薄いぼかしで縁取られ、淡く光る三日月>

 

■ご注文方法
オンラインストアでのご注文の際は、ショッピングカートに「アダチ特製浮世絵専用額(短冊)」とご希望の作品(額なし)をお選びください。ご希望の作品を額装した状態でお送りいたしますので、届いたらすぐに飾ってお楽しみいただけます!


もちろんご注文は、お電話・FAX、メールでも承ります。



花鳥風月に親しんだ江戸庶民にならい、広重の花鳥画を飾って、生活に彩りを添えてみませんか。

今年の中秋の名月は、10月4日。お月見には芒(すすき)を飾り、月見団子をお供えして、お月様と一緒に浮世絵に描かれた月を愛でてみてはいかがでしょうか。

月17

 

1年で最も月がきれいに見える秋の季節がやってきました。

澄んだ空気に浮かぶ月はひときわ美しく、「お月見」が存分に楽しめます。その姿は浮世絵にも多く描かれており、現在も「お部屋で楽しむお月見 秋夜の浮世絵」で数々の月の名作をご紹介しています。
日本の秋の風物詩ともいえる行事のお月見を、ぜひ月の浮世絵の傑作と一緒に楽しんでいただければと思います。



しかし、日本人にとってなじみのある"お月見"ではありますが、その由来ややり方は意外にご存知ない方も多いのではないでしょうか。今回は、月の浮世絵の魅力とともに、改めて"お月見"についてご紹介します。


平安時代から続く!?日本の伝統行事


お月見といえば、一般的には旧暦の8月15日である十五夜に行います。旧暦の秋であった7~9月のちょうど真ん中にあたるため「中秋」とも呼ばれ、その夜の月を「中秋の名月」としてお月見で楽しむのです。現代の新暦では旧暦の8月15日が毎年ずれるため、9月中旬~10月初旬の間で毎年変わります。今年は10月4日となっています。

もともと、お月見の風習は平安時代頃から江戸時代前までは貴族など高い身分の人々が行っていたものでした。それが、江戸時代になると庶民の間でも盛んに楽しまれ、現代まで続く伝統的な秋の行事となったのです。人々が月を楽しむ姿は浮世絵にもたくさん描かれています。


本図は歌川広重「玉川秋月」です。

川に舟を浮かべ、月を見上げてお月見を楽しむ人の姿がみえます。
その芸術性の高さで広重の最高傑作に数えられる「江戸近郊八景」シリーズの中の一図で、元は一般の売り物ではなく、狂歌仲間の配り物として描かれた特注品で非常に手の込んだつくりをしています。
空の余白には三首の狂歌が詠まれていて、趣ある叙情豊かな秋の風情をより感じることができます。

 

いつまでも見む入方の山つくる ちりだにすへぬ玉川の月
国分寺布目瓦はまつたくて 光くたくる玉川の月
大江戸の水際たちて照月の 雪の白布さらす玉川

生 花 斎
余刀亭片業
養老人滝成

 

満月は銀摺で仕上げられており、美しく幻想的な月の光が表現されています。

川に浮かべた舟から月を眺める人の姿も描かれ、江戸っ子のお月見の楽しみ方が垣間見れます。

 

当時水辺でのお月見というのは特に人気があり、直接月を眺めるだけではなく川や湖などに映りゆらめく月を愛でるというのが粋とされていました。舟の上で酒を酌み交わし、本図に書かれたような狂歌を詠んだり、俳句をひねったりしながら水面の月を楽しむのが通な江戸っ子たちの過ごし方だったのでしょう。

浮世絵は江戸の流行に合わせて作られていましたから、水辺の月を描いたものも多くあります。広重の描いた作品からもう一図ご紹介します。



歌川広重「石山秋月

琵琶湖周辺の八つの景勝を取り上げたシリーズ「近江八景」の中の一図で、湖畔に浮かぶ月を描いています。このシリーズは墨絵調で淡い色調が基本となっているため、本図も色数はあまり用いていません。
それがかえって湖畔を照らす月光の明るさを強調して、静かな秋の空気が伝わってくるようです。岩山の上に立つのは石山寺で、日本三大名月鑑賞地にも数えられています。

 

お月さまに感謝を込めてお供えを!食べ・飲み・飾る お月見の楽しみ方

お月見は、楽しみ方も色々。ただ眺めて月を愛でるのもよいですが、もともとは"お月さまに農作物の収穫の祈願と感謝をする"行事であったので、月見団子をお供えしてもよいでしょう。月見団子は満月のように丸くして、十五夜にちなんで十五個並べるのが基本です。団子の他にもお酒や秋の収穫物として里芋や栗、枝豆などもお供えしてもよいそうで、しばらくお供えしたあとに月を眺めながらそれを食べたり飲んだり、というのもお月見の楽しみのひとつですね。

また食べ物の他に芒(すすき)を飾るのも定番です。姿かたちのよく似た稲穂の代わりとして供え、月の神様=月読神がこれにのりうつると考えられていました。お月見といえば芒、というイメージを持っているかたも多いのではないでしょうか。

浮世絵にも、芒は月と一緒によく描かれています。

左図は小松軒百亀「月と芒に雁」です。
芒の上には雁が飛んでいます。

満月が秋霞の向こうにうっすらと静かに浮かんでいて秋の情緒たっぷりです。

 

秋の風雅な行事であるお月見。浮世絵であれば肌寒い日でも、あいにくのお天気で月が見えなくても、いつでも室内で美しい月を楽しめます。今年は浮世絵でお月見はいかがでしょうか。

The Great Waveを楽しむ

 

「錦」のように美しい絵・浮世絵


北斎が描いた版下絵をもとに、彫師が版木を彫りあげた後、その版を使って一色ずつ摺りあげていくのが摺師の仕事です。当時浮世絵は、「錦絵」と呼ばれるくらい色の鮮やかさが特徴でした。

多くの色に囲まれて生活している現代とは異なり、江戸の庶民にとって浮世絵は、色をふんだんに楽しむことのできる最高の娯楽だったことが想像できます。そういう意味で、摺師の仕事は、浮世絵の出来を決める最後の要といってもいいでしょう。

神奈川沖浪裏
<錦絵の代表・神奈川沖浪裏>

 

海を渡ってベルリンから来たブルーの色鮮やかさ

今なお国内外で人気の北斎「神奈川沖浪裏」においても色、特に青色の存在は、躍動感あふれる波を表現するのに不可欠だったといえるでしょう。

本図には、アウトラインに使われている本藍といわれる渋めの青の他に、江戸後期にヨーロッパから輸入された化学的顔料のプルシアンブルー(ベロ藍)が使われています。



ベロ藍は、それまで日本にはなかった色鮮さで当時大変人気があり、浮世絵、特に北斎や広重の風景画に見られます。まさに流行の色を取り入れて、庶民に楽しんでもらおうという浮世絵の姿が垣間見られます。

右図の波頭部分に見ていただいても、濃さの異なる2つのベロ藍を用いて、巧みに色を摺り重ねることで色鮮やかかつ立体的な大波を生み出しています。

色
<波頭に使われた3つの青>


絵具鉢

左の写真は、ベロ藍を水で溶いた絵具鉢です。摺られた作品の二種類のベロ藍の色と比べると、全然発色が違いますね。結構濃いですが、摺った作品をみるとどうして綺麗な発色の青になるのでしょう?

そこには、使う和紙と摺師の技に秘密があります。

<ベロ藍を水で溶いた絵具鉢>

 

北斎・波の「青」の発色を生む最高品質の和紙と一流の摺師の技


紙は、楮(こうぞ)を原料にした奉書(ほうしょ)という和紙が江戸時代から使われています。現在、アダチ版画研究所では、越前和紙の人間国宝・岩野市兵衛さんが漉いた最高級の奉書紙を使って、すべての作品の制作を行っています。

岩野市兵衛
<奉書を漉く九代目岩野市兵衛氏>


奉書紙の特徴としては、何回も色を摺り重ねても破れることのない耐久性があると同時に、水性の絵具で摺った時の発色の良さや質感が他の紙と異なります。

ここで、作品の裏を見てみましょう。浮世絵の発色を支える秘密がそこにあります。

<奉書に摺られ美しく発色するベロ藍>


右図をご覧いただくと、和紙の裏に絵具が入り込んでいます。これが浮世絵・木版画の特徴であり、他の印刷物と異なる点です。和紙特有の長い繊維の中に、水性の絵具を摺師が馬連で摺り込むことで浮世絵独特の発色が生まれるのです。

<絵具が摺り込まれる作品の裏面の様子>

 

摺師・京増

摺師・京増曰く、

「和紙の中に絵具を"きめ込んでいく"ことが、摺るときにとっても重要です。奉書は、しっかりとした和紙ですので力をきちんと入れない色がつかないんです。馬連にしっかりと力をのせて摺ることで綺麗に発色させることができます。結構、体力仕事でもありますね。

神奈川沖浪裏は、青の濃淡のバランスで波の立体感をみせるので色の調合も気を遣うところですね。」

 

北斎がイメージした躍動感あふれる波「神奈川沖浪裏」の魅力は、このように最高品質の和紙と一流の技があいまってこそ、生まれることが制作工程からうかがい知ることができます。

世界中を魅了する"The Great Wave"は、絵師・北斎の壮大な創作意図を汲んだ一流の彫師・摺師が技の限りを尽くすことで生まれた傑作なのです。

神奈川沖浪裏
The Great Waveを楽しむ

 

絵師の筆致を忠実に彫りあげる彫師

浮世絵版画は、当時庶民が気軽に買って楽しむためにたくさん作ることが前提の出版物だったため、出版社である版元(はんもと)のもと、絵師・彫師・摺師という各職人が完全分業で制作にあたっていました。


少しでも効率よく作ることが求められたため、版元の依頼を受け、絵師が描くのは「版下絵(はんしたえ)」と言われる大変シンプルな墨一色の輪郭線だけでした。いわゆる色を塗った完成品がないのが浮世絵版画の特徴でもあります。

版下絵
<絵師が描く版下絵(はんしたえ)>

 

その版下絵を直接版木に貼りつけ、版として彫りあげるのが彫師の仕事です。

彫刻刀の中でも刃先が鋭く、ナイフのような形をした小刀(こがたな)を巧みに使い、絵師の繊細な描線の両脇に切れ込みを入れる"彫"は、彫師の仕事のなかで最も集中力を要するところで、作品の出来を決める重要なポイントです。

 

小刀 北斎の筆致を忠実に彫る
<"彫師の命"とも言える小刀(こがたな)> <北斎の筆致を忠実に彫る>

 

小刀で線の両側を"彫"あげると、後は余分な部分を大小さまざま鑿(のみ)で"さらい"、いわゆる凸版に仕上げていきます。つまり、北斎が描いた版下絵は、木屑と共に削られてなくなってしまうのです。

まさに、北斎の繊細で緊張感のある線を活かすも殺すも、すべて彫師の腕にかかっていると言っても過言ではありません。

 

余分な部分をさらい仕上げていく 主版
<余分な部分をさらい仕上げていく> <彫りあがった主版(おもはん)>

 

北斎の線が持つ緊張感をいかに出すか


彫師・新實

彫師・新實曰く、

「北斎自身、若い頃に彫師の修業をしていたということもあり、他の絵師に比べて細かいところまで描き込まれているので、彫りには高度な技術が必要です。

特に「神奈川沖浪裏」の波の線はごまかしの効かない、作品の力強さを支える重要な線でしょう。この北斎の線が持つ緊張感を出せるかどうかは、彫師の腕にかかっているので、彫るときには非常に神経が要ります。」

 

「波頭のような抑揚のある線を彫るのも、実はとても難しいんです。そもそも技術がなければ北斎の線は彫れないんですが、こういう部分は線をただそのとおり彫っているだけでは、動きが出てきません。

迫力のある画面を作るのに、どうすればその線が活きてくるか、線のもつリズムや全体のバランスに配慮しながら刀を入れていきます。」

 

波頭(浮世絵版画) 波頭(版木)
<絵師の筆致を意識して、抑揚のある線で彫られた波頭部分>

 

幾度も波を描き、変幻自在の水の動きを捉えるために試行錯誤を重ね、よりリアルで人々を惹きつける波の表現と演出を追求し続けた絵師・北斎。そして、絵師が描いた線をただ単に彫るのではなく、その描線に込められた思いを読み取り、忠実に版を起こす彫師。

そうした絵師の思いや、彫師の巧みの技で生み出された「神奈川沖浪裏」だからこそ、今なお世界中の人々を魅了してやまない傑作となったのではないのでしょうか。

The Great Waveを楽しむ

 

試行錯誤の連続 北斎こだわりの「波」

世界で最も有名な浮世絵師・葛飾北斎の最高傑作と名高い「神奈川沖浪裏」。

海外では"The Great Wave"という名で親しまれ、愛され続けているこの作品は北斎の努力と鍛錬が重なって生み出されたものです。

神奈川沖浪裏

森羅万象、様々なものを描いた北斎が、特にこだわりを持って挑み続けたのが「波」の表現。幾度も波を描き、変幻自在の水の動きを捉えるために試行錯誤しています。

海を題材とした浮世絵作品の数々や、さらに絵手本(絵の描き方についての教本)でも50代中頃刊行の「北斎漫画」や『富嶽三十六景』後、70代後半刊行の「富嶽百景」などで波の様々な表情を描いており、生涯を通して「波」への強い探求心を持っていたことが伺えます。


「北斎漫画.2編」より 「富嶽百景」より
北斎50代の頃に描いた丸みのある柔らかな波
「北斎漫画.2編」より(北斎50代中頃刊行)
北斎70代後半「神奈川沖浪裏」を描いた後の
躍動感のある波
「富嶽百景」より(北斎70代後半刊行)
出典元:国立国会図書館ウェブサイト(http://www.ndl.go.jp/)

 

初期作「おしをくり はとう つうせんのづ」からの進化


おしをくり はとう つうせんのづ

北斎が70代前半に描いた傑作「神奈川沖浪裏」ですが、その原型といわれるのが北斎45歳頃の「おしをくり はとう つうせんのづ」です。

当時北斎は西洋画の技法を学んでいたと言われ、その影響が強くみられる作品となっています。

原型といわれるだけあり似ている部分も多くありますが、やはりその波の描き出し方は全く違っています。「おしをくり」と比べると「神奈川沖浪裏」では波のせり上がり方や水しぶき、波頭の形状や陰影のつけ方など様々な部分が変化し、迫力とリアリティが増しています。

 

おしをくり はとう つうせんのづ 神奈川沖浪裏
「おしをくり」では丸みの目立つ波頭が「浪裏」は鋭く鍵爪のようなかたちになっています

また構図においてもやや上から俯瞰で見下ろしているような「おしをくり はとう つうせんのづ」と比べて「神奈川沖浪裏」は真横からの視点で描いており、今にも飲み込まれそうな小舟、静かに聳える富士山の存在感と合わさり、見る者に大波が勢いよく迫ってくる感覚を与えます。

北斎がよりリアルで、人を惹きつける波の表現と演出を追求した結果できあがったのが、傑作「神奈川沖浪裏」だったのです。

品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

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江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

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浮世絵の基礎知識

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