ようこそさま
- カート0
- 合計 999,999円
(税別)
諸国名橋奇覧は、「富嶽三十六景」や「諸国瀧廻り」などのシリーズと同時期に、同じ版元・西村屋与八(永寿堂)より、出版されています。各地の橋梁を主題としており、現時点で現存が確認されるのは11図となっています。「奇覧」の名称からも連想されるように、ここでは北斎は、実際の風景を取材するのにとどまらず、彼自身の豊かな空想力を生かして鑑賞者の旅ごころを刺激する魅力的な情景を描きだしています。
例えば、飛騨と越中の堺にかかるとされる橋を描いた「飛越の堺つりはし」は、現実には渡ることができないような不安定な形状で、二人の人物の重みで吊橋が大きくたわんでいます。まるで綱渡りを彷彿とさせるような演出は、型にはまらない北斎の遊び心が感じられます。名所絵というよりは、橋というテーマに沿って、自由な発想を存分に発揮し、描かれた傑作といえます。
1-11件目 (全11件)
1-11件目 (全11件)