詠み継がれる日本の春

歌と巡る桜の浮世絵

今季おすすめの一枚

歌川広重「山城 あらし山渡月橋」
絵のみ 13,000円

本図は、広重が日本全国の名所を描いた、全70図に及ぶ意欲作「六十余州名所図会」のうちの一枚。古来より和歌に詠まれる風光明媚な地・京都洛北にある嵐山の春の情景を描いています。
画中、一面に咲き誇る薄紅の桜には、春霞が掛かり、大堰川(おおいがわ)には材木を運ぶ筏が悠々と行き交います。大堰川に掛かるのは、鎌倉の昔、亀山上皇が「くまなき月の渡るに似たり」と称えた渡月橋。そして山中にみえる戸無瀬滝(となせのたき)も、古くから歌に詠まれる名勝のひとつで、嵐山の豊かな景勝を余すことなく収めています。
広重は嵐山の、この美しい春景色を表現するために、錦絵ならではの豊富で鮮やかな色彩を存分に活かしています。空や水の鮮やかな青、そして春霞の薄紅色。それらは繊細なぼかしで表現され、華やかながらも自然あふれる嵐山の長閑な様子を見事に表現しています。また、本シリーズでは全て縦長の構図がとられていますが、本図では画面下を斜めによぎる橋の長さや、ぼかしによって空間の広がりを感じさせ、窮屈さを感じさせない見事な画面構成となっています。シリーズの中でも傑作と言われている一作です。>>作品詳細

歌川広重「山城 あらし山渡月橋」絵のみ 13,000円
  • 桜や紅葉の美しい景勝から、和歌の歌枕としても知られる京都・嵐山。

    桜や紅葉の美しい景勝から、和歌の歌枕としても知られる京都・嵐山。

  • 今も多くの人々が訪れる渡月橋。渡る人々は一方向に嵐山を目指しています。

    今も多くの人々が訪れる渡月橋。渡る人々は一方向に嵐山を目指しています。

  • 全国の名所を描いた晩年期のシリーズ「六十余州名所図会」の一図です。

    全国の名所を描いた晩年期のシリーズ「六十余州名所図会」の一図です。

  • 幅を広めにぼかした「拭き下げぼかし」、摺師の腕の見せどころです。

    幅を広めにぼかした「拭き下げぼかし」、摺師の腕の見せどころです。

スタッフのお気に入り

歌川 広重「隅田川水神の森真崎」
絵のみ 13,000円

本図は、東京スカイツリーのある押上から2㎞ほど北上した隅田川神社の辺りから眺めた風景といわれています。画面右下には、水神社といわれていた当時の社がご覧いただけます。江戸中期、八代将軍・吉宗の頃より、隅田川の堤も植桜が始まり、次第に桜の名所として有名になったようです。桜を愛でる風流人などはこのあたりを「墨堤(ぼくてい)」と漢詩で詠むようになりました。隅田川神社のすぐ東側を走る通りは今でも「墨堤通り」と呼ばれており、桜の名所として賑わった当時を偲ぶことができます。桜の花びらが大胆に近景に描かれ、遠景には澄んだ空気の中に聳える筑波山が描かれています。淡い桜色と鮮やかな広重ブルーのコントラストが華やかな空間を演出してくれます。今年の「おうちでお花見」に最適の一枚です。>>作品詳細

周

葛飾 北斎「東海道品川御殿山ノ不二」
絵のみ 13,000円

品川にある御殿山は、八代将軍吉宗により移植された吉野山の桜が見事な江戸でも人気の桜の名所でした。高台からは江戸湾越しに富士も望め、桜の頃は特に多くの人で賑わったそうです。北斎は、この富嶽三十六景の中の一枚でその様子を描いています。桜の淡い桃色と、湾と空の薄青の配色がとても春らしく、桜の枝の間から覗く富士を美しく飾っています。しかし、見どころはそれだけではなく、お花見を楽しむ人々の細かな描写にも注目したいところ。日本人の桜好きは、江戸も現在も変わりません。何ともうきうきと心躍る人々の様子が伝わってきます。古来よりたびたび和歌にも歌われた「吉野の桜」。風景画としても大変優れている本作ですが、更に日本人の桜への憧憬もたっぷりと描き出した北斎の傑作です。>>作品詳細

こうこ

浩子

葛飾北斎「鷽に垂桜」
絵のみ 13,000円

濃い藍色の背景に、春の到来を告げる垂桜が、華やかに咲いています。細部まで正確にとらえた緻密なデッサンや、見るものを引き付ける構図、そして鮮やかな色彩は、さすが北斎といったところ。添えられた句は「鳥ひとつ濡れて出けり朝さくら」と詠まれており、この歌の情景がよく表現されています。鷽は最近ではあまり見かけない鳥ですが、口笛のような鳴き声と愛らしい姿で、江戸時代には「うそひめ」と呼ばれ親しまれていたそう。あたたかな春の到来を喜ぶ、鷽の澄んだ鳴き声が、今にも聞こえてきそうですね。>>作品詳細

渡邉

渡邉

石川豊信「桜に短冊を結ぶ娘」
期間限定公開
絵のみ 50,000円

穏やかで艶っぽい美人が特徴の石川豊信の傑作です。多色摺り木版画登場以前の初期浮世絵で、アウトラインの部分のみ墨で摺られ、それ以外の部分は筆で彩色されています。いくつもの柄を組み合わせた着物は華やかで、特に光沢のある薄紅色の部分は思わず見とれてしまうほどの美しさ。しなやかな手つきで枝に結ばれた短冊には「あわはまた うらみもあさき さくら哉」とあり、恋心を桜に託しているようです。江戸時代の通人たちは、花の下で読んだ詩歌を短冊に記し、枝に結んで、そこを通る人々がそれを手に取って眺めるという粋なお花見を行っていたそう。画中の娘も、この短冊が恋のお相手の目に触れるよう、満開の桜へ願いを込めているのかもしれません。>>作品詳細

杉本

杉本

関連商品のご案内季節ごとに掛け替えて楽しみたい方に、おすすめの商品をご紹介いたします。

アダチ特製浮世絵専用額(大判)

アダチ特製浮世絵専用額
(大判)

浮世絵の定番サイズに合わせた専用額です。木製のフレームに、丈夫で軽いUVカットのアクリル板を使用。縦横両対応で、浮世絵を差し替えてお楽しみいただけます。

差し替え用マット

差し替え用マット

作品によって、画面の大きさや枠の形が異なるため、アダチ版画では各作品にあわせてマットをご用意しております。差し替えの際はご一緒にご注文ください。

額スタンド

額スタンド

壁にかけずに作品を楽しむのなら、「額スタンド」がおすすめです。組み立て式ですので、収納・保管も簡単です。

品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

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意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。