北斎・広重の浮世絵に見るジャパンブルー〜渋沢栄一の生きた時代〜

北斎・広重の浮世絵に見るジャパンブルー
〜渋沢栄一の生きた時代〜

7/3よりVR展示公開!

企画展「北斎・広重の浮世絵に見るジャパンブルー ~渋沢栄一の生きた時代~」

2024年に発行される新紙幣にも起用され、今年のNHK大河ドラマの主人公としても注目を集める渋沢栄一。彼の生家が「藍染」に使われる藍玉の製造を行っていたことから、大河ドラマ「青天を衝け」は、青を基調にした映像美も話題を呼んでいます。実際、当時の人々の暮らしの中には、衣類や陶磁器などさまざまな青色があふれていて、明治期に来日した外国人たちも、日本人の生活を彩る青について書き残しています。

そして実は、浮世絵版画においてもこの時代、風景画の表現を刷新する舶来の青色絵具が登場していました。この浮世絵の青は、やがて海を渡り「ヒロシゲブルー」と称賛されます。

現在アダチ版画のショールームでは、いわば時代のトレンドカラーであった「青」をキーワードに、渋沢栄一の前半生にあたる幕末に流行した北斎・広重の浮世絵の魅力、そしてその時代を彩った「ジャパンブルー」の美しさをご紹介する展覧会を開催中です。>> 企画展の詳細はこちら

そして今回、この企画展『北斎・広重の浮世絵に見るジャパンブルー 〜渋沢栄一の生きた時代〜』を、VRでもお楽しみいただけます! >> VR展示はこちら

本ページでは、企画展で取り上げた青の浮世絵の中から、8作品をピックアップしてご紹介いたします!

PICK UP

江戸時代における藍染

日本に古来より伝わる「藍染」は、江戸時代になると庶民の生活に深く根付いていました。庶民の普段着や手ぬぐい、のれんなど様々な用途で用いられており、町は青色に彩られていたようです。広重が描いた名所絵からもその様子がうかがえます。

歌川広重「神田紺屋町」
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江戸時代の藍

藍は古くから日本各地で栽培されてきましたが、中でも質と量を誇った「阿波藍」は、江戸時代、他の産地の藍よりも高値で取引されていました。
渋沢栄一の故郷である深谷でも藍の栽培が盛んで、栄一は深谷の藍も「阿波藍」に負けない品質と生産量を目指そうと、藍農家の評価システムともいえる「藍玉力競」という番付表を制作します。栄一の強い想いと、天性の商才が垣間見えるエピソードです。
本図は、当時藍の一大産地であった「阿波」を、鮮やかな青色で描き出した広重の傑作です。

歌川広重「阿波 鳴門の風波」
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渋沢栄一と北斎・広重

27歳で大政奉還を迎えた渋沢栄一。彼の青春は江戸時代にありました。きっと幼い頃、浮世絵を眺める機会もあったのではないでしょうか。栄一が生まれる数年前に刊行された、冨嶽三十六景や東海道五拾三次。かの有名な冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」も、彼の実家のどこかにあったかも知れませんね。

葛飾北斎「神奈川沖浪裏」
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舶来の藍の流行と藍摺絵のはじまり

1704年、ドイツのベルリンで発見された化学的な合成顔料「プルシアンブルー」。日本には1747年に初めて輸入されたと伝えられます。ベルリンから来た藍ということで「ベロ藍」と呼ばれました。
この舶来のベロ藍と古来よりある本藍を駆使し、藍の濃淡で画面を構成した「藍摺絵」と呼ばれる浮世絵が制作されました。当時の人々はこれまでにない鮮明な青色の登場に熱狂しました。最初にこの藍摺絵の作品を描いたのは、北斎の弟子であった人気浮世絵師の渓斎英泉だったと言われています。

渓斎英泉「扇屋内朝妻」
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藍摺りから始まった北斎の名作「冨嶽三十六景」

透明感があり、発色も鮮やかな「ベロ藍」は、自然界には欠かせない「空」や「水」の表現を可能にし、風景画には不可欠の色として多用されました。
北斎の代表作「冨嶽三十六景」は、当初は「藍摺絵」のシリーズだったとの記録も残っています。「ジャパンブルー」という色を象徴する浮世絵の名作といえるのではないでしょうか。

葛飾北斎「武州玉川」
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藍摺絵の傑作

うっすらとかかったもやから頭を出す富士山。輪郭線に用いられた本藍と、向こう側が透けて見えるような繊細な青を表現するベロ藍、2種類の青の使い分けが見て取れます。ぼかしを入れた空は、画面全体に幻想的な雰囲気を与えています。

葛飾北斎「甲州石班沢」
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水の表現にも多用された北斎の青

北斎が滝を通して究極の水の表現に挑んだシリーズ「諸国滝廻り」。とらえがたい「水」という物質を、見事に描き出しています。
北斎が生涯追求し続けた「水の表現」に欠かせなかったのが美しい「青」でした。

葛飾北斎「木曾路ノ奥阿弥陀の滝」
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青の花鳥画

北斎や広重は花鳥画にも鮮やかな青色を効果的に取り入れました。
本図は藍一色の背景に白抜きで小鳥と枇杷を表現した味わい深い作品です。鮮やかな朱色が藍一色の画面によく映えており、爽やかな花鳥画に華やかさをもたらしています。

歌川広重「枇杷に小鳥」
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品質へのこだわり

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厳選素材・道具

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