歌川広重 冨士三十六景

駿河薩タ之海上

するがさったのかいじょう

激しく飛沫を上げる大波は、どこか北斎の「神奈川沖浪裏」に対抗するような構図です。

東海道の難所だった薩タ峠は、同時に富士山を望む絶景のポイントでもありました。

船が行きかう穏やかな駿河湾が、前景の波の激しさをより印象付けています。

画面に奥行を与える空のぼかし。ムラのないぼかしは摺師の腕の見せどころです。

駿河湾越しにどっしりとそびえる富士山。優美でゆったりとした印象があります。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。


広重が北斎に対抗して描いたと言われる「冨士三十六景」の中の傑作。東海道の由井宿と興津宿の間に位置する薩タ峠の辺りから駿河湾越しに富士山を望む絶景は、近景の高く飛沫をあげる波と遠景の駿河湾の穏やかさの対比が印象的であり見応えがあります。激しい大波は北斎の傑作「神奈川沖浪裏」を思わせ、北斎に挑まんとする広重の気概が感じられます。

標準価格 13,000円(税抜)

画寸法33.5 × 21.4 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語
のし対応あり
納期ご注文より5営業日以内に発送
歌川広重について
天保年間に保永堂から出版された全55図の「東海道五十三次」が大ヒットし、以降数々の東海道の風景画を描きました。 花鳥画にも詩情溢れる優品を残し、最晩年に手がけた一大連作「名所江戸百景」では、四季折々の江戸の風景を、独特の視点と豊かな感性で描き出しました。同シリーズは、ゴッホが模写したことでも知られています。
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