鳥居清長 

九月

くがつ

薄く雲がかかった朧ろ月は、もの侘しい印象。

品川の海に浮かぶ漁り火。暗い背景の中でひときわ印象的です。

誰からの手紙なのか、遊女たちは熱心に読みふけっています。

着物の柄も、海沿いの場所に合せて流水が描かれています。

髪の生え際は最も難易度が高い所。江戸時代には専門の職人がいた、彫師の腕の見せ所です。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

「美南見(みなみ)十二候」といわれるシリーズで、江戸の南に位置した品川のことを洒落て美南見という字をあてています。品川の海を見渡す妓楼階上の、遊女の座敷の様子だと思われます。遊女の佇まい、格子越しに見える暗い海に浮かぶ舟の漁火の点滅。とても趣のある雰囲気が伝わる作品です。

標準価格 13,000円(税抜)

画寸法38.2 × 25.5 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語・英語併記
のし対応あり
納期ご注文より3営業日以内に発送
鳥居清長について
役者絵の名門・鳥居派の四代目として、役者絵と美人画の双方で時代をリードしたのが清長です。天明期に入り、八頭身の健康的な美人を描いて一世を風靡しました。二枚続き、三枚続きのワイドスクリーンに、長身の美人の群像を巧妙に配置した作品が特徴で、多くの傑作を残しています。 明治のお雇い外国人フェノロサが、浮世絵師の最高峰に位置づけた絵師でもあります。
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