鳥居清長 

藤下美人

とうかびじん

画面上部には、風に吹かれた藤の花が描かれています。

風が吹き土埃が舞う江戸では、頭巾は髪を大切にした女性にとっての必需品でした。

風でなびく着物の裾を必死に押さえています。

髪の生え際は最も難易度が高い所。江戸時代には専門の職人がいた、彫師の腕の見せ所です。

本図のサイズは、細長い「柱絵(はしらえ)」サイズの作品です。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

柱絵と呼ばれる極端に狭い縦長の和紙に描かれた一枚。狭いスペースに大胆な構図を取ることは大変難しく、これほど動きのある美人描写は他にはなく、強風で藤の花が揺れ、着物の裾が開くのを防ぎながら急ぎゆく美人を巧みに描いている技量はさすが清長です。

標準価格 38,500円(税込)

画寸法74.5 × 12.8 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語・英語併記
のし対応あり
納期ご注文より5営業日以内に発送
鳥居清長について
役者絵の名門・鳥居派の四代目として、役者絵と美人画の双方で時代をリードしたのが清長です。天明期に入り、八頭身の健康的な美人を描いて一世を風靡しました。二枚続き、三枚続きのワイドスクリーンに、長身の美人の群像を巧妙に配置した作品が特徴で、多くの傑作を残しています。 明治のお雇い外国人フェノロサが、浮世絵師の最高峰に位置づけた絵師でもあります。
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