歌川国芳 

東都御厩川岸之図

とうとおんまやがしのず

国芳の没年(1861年)と同じ番号の傘。自分の没年を予言したのでは!という説も。

雨は薄い幅の広い雨と細い線の雨が二重になっており、激しく雨の降る様子が伝わります。

対岸はシルエットで描かれており、朦々とした煙る春雨といった感じです。

黒のぼかしが入ることでどんよりした雰囲気がリアルに感じます。摺師の腕の見せ所です。

一勇斎国芳は、武者絵や戯画で有名ですが、風景画も独特の世界で描いています。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

地面を打つ激しい雨音が聞こえてきそうな夕立の光景です。対岸の風景は雨に煙り、シルエットのみ浮かび上がっています。三人の男がどうにか一つの傘の下に入り込み雨をしのいでいますが、画面中央の鰻取りは、もはや傘をさすのを諦めた様子。皮肉にも右側の男が人数分の傘を小脇に抱えて歩いていきます。夏の夕暮れの一幕、三者三様の物語が描き出されています。

標準価格 14,300円(税込)

画寸法26.5 × 38.2 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語・英語併記
のし対応あり
納期ご注文より5営業日以内に発送
歌川国芳について
歌川国芳は、幕末に活躍した浮世絵師です。そのユニークな画風から、「奇想の絵師」などと呼ばれ、近年再評価の気運が高まり、広い世代の人気を集めています。 当時の浮世絵師の番付には、名所絵の広重に対し、武者絵の国芳として名前が掲げられています。反骨と風刺の精神に富んだ作品群は、当時の人々の圧倒的支持を得、多くの門人が集まり、浮世絵師の最大派閥を形成。その系譜は昭和の日本画家まで連なっています。
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