歌川豊春 

竹に虎

たけにとら

「竹林は虎の天敵である象が入れないため、虎にとっての安住の地である」という法話から縁起の良い組み合わせとされています。

尾は天と上るように持ち上げられています。相手を威嚇しているのでしょうか。

虎の勇敢な表情。体毛、髭など一本一本丁寧に細部まで描かれています。

歌川豊春は、のちに広重や国芳を輩出する歌川派の祖として知られています。

大地の緑と黄の背景は、グラデーションのようなぼかしで表現されています。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

江戸時代後期に浮世絵の主流となった歌川派の祖である歌川豊春。日本画の伝統的な画題で、縁起がいいとされる竹林と虎の組み合わせを、虎の表情や体毛の一本一本まで精緻にとらえて描いています。背景のぼかしや、中短冊という浮世絵ならではの短冊型の画面を活かし、面白味ある作品に仕上がっています。風景画の祖を忍ばせる豊春の力量の豊かさを物語る傑作です。

標準価格 22,000円(税込)

画寸法36.5×13cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語
のし対応あり
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