喜多川歌麿 歌撰恋之部

深く忍恋

ふかくしのぶこい

すっきりと大丸髷(おおまるまげ)に結いあげられた黒髪です。

黒は他の色に染まらないことから、江戸時代の既婚女性は鉄漿(おはぐろ)をしました。

煙管を持つ仕草が女性らしい柔らかさを感じさせます。

雲母(きら)と膠を混ぜて煮たものを刷毛で引いた雲母引き。独特の光沢が生まれます。

生え際は最も難易度が高い所。江戸時代には専門の職人がいた、彫師の腕の見せ所です。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

すっきりと結い上げた黒髪と、暖かそうな下着と上着、黒襟の際から真っ白なうなじが浮き立つ美人は、垢抜けした風情を醸し出しています。歌麿が得意とした人物をクローズアップして描く大首絵(おおくびえ)の傑作で、女性の美しい肌が和紙の柔らかい風合いを活かしてつくられており、木版の魅力が直に感じられる作品です。

標準価格 14,300円(税込)

画寸法39.1 × 25.3 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語・英語併記
のし対応あり
備考ご注文より5営業日以内に発送
喜多川歌麿について
浮世絵の黄金期に、美人画絵師として活躍しました。しかし、その生涯については、実はよくわかっていません。 寛政期に入り、評判の町娘や遊里の女性たちを魅力的に描き、浮世絵美人画の第一人者としてその名を知らしめました。 寛政の改革下、様々な表現の制約にも屈することなく、常に新しい表現手段を模索し続けましたが、文化元年(1804)、風紀取締りの処分(一説に入牢3日、手鎖50日の刑)を受け、その二年後にこの世を去りました。
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