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北斎の『諸国滝廻り』は、大ベストセラーとなった彼の代表作『冨獄三十六景』の刊行直後に、同じ版元・西村永寿堂から出版されました。
生涯を通じて森羅万象を描き、特に「水」や「波」の表現を追究し続けた北斎。傑作「神奈川沖浪裏」を生み出しながらも、更なる「水」の表現を極めようと描いたのが『諸国滝廻り』です。北斎は本シリーズを通じて、千変万化の水を表現することに注力し、その斬新な発想と豊かな表現力によって、日本各地にある八つの名瀑を描き出しました。まさに北斎の「水」の表現の集大成と言えるシリーズです。
国内外の絵画技法を研究し、この世の森羅万象を描こうとした北斎。本シリーズで北斎は、「下野黒髪山きりふりの滝」など勢いのある水流を大胆な輪郭線でダイナミックに描写しました。一方、「木曾路ノ奥阿弥陀の滝」では観世水(かんぜみず)という日本古来の文様を改めてデザインし直し、その場に留まる水を表現しています。この文様は着物の柄の文様集として北斎が手掛けた「新形小紋帳」にも収録されています。
「新形小紋帳」より
「木曾路ノ奥阿弥陀の滝」より
彫師は、形や線の強弱が異なる水飛沫や岩肌の点描を忠実に彫り分けていきます。また、精緻に描かれた北斎の人物描写の高度な彫も、作品に臨場感を生み出す重要なポイントです。1mmにも満たない細かな毛髪の毛割(けわり)など、随所に熟練の高度な技術が求められます。
滝の水流は、濃い藍と薄い青、そして和紙の地色で表現されています。これらの配色のバランスが崩れると、滝に流れる水のダイナミックさが損なれわてしまうため、摺師は特に色の調整に気を配りながら作業をします。また、作品をより立体的にみせる効果のある「ぼかし」には、摺師の高度な技が駆使されています。
北斎がたどり着いた究極の水の表現が楽しめる本シリーズ。お客様からは、こんな素敵なコメントを頂いています。
「アダチ版画さんの浮世絵は、展覧会の出口販売で知りました。復刻版の鮮やかな色合いに感動し、富嶽三十六景の『甲州石班沢』を購入しました。その後、滝の風景も好きなことから『諸国滝廻り』も気になり、ショールームへ伺いました。実際のセットを拝見し、1図として同じ表現のない北斎の水の描写に圧倒されました。そして、これは絶対に8図並べて飾りたい!と思い、滝廻り(全8図)セットと、それらを並べて飾ることの出来る額を特注でお願いしました。玄関に飾っていますが、毎日見てもその変わらぬ魅力にほれぼれすると共に、来客の際には話のきっかけにもなっています。」
「和州吉野義経馬洗滝」
「下野黒髪山きりふりの滝」
「相州大山ろうべんの滝」
「美濃国養老の滝」
「東都葵ケ岡の滝」
「木曾海道小野ノ瀑布」
「木曾路ノ奥阿弥陀の滝」
「東海道坂ノ下清滝くわんおん」
セット内容 |
・浮世絵復刻版全8図 ・各図解説 ・収納帙 |
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用紙 | 越前生漉奉書 |
のし対応 | あり |
納期 | ご注文から2~3週間程度でお届け |
諸国滝廻り 各図詳細はこちら
>> https://www.adachi-hanga.com/ukiyo-e/category/322