葛飾北斎 諸国名橋奇覧

飛越の堺つりはし

ひえつのさかいつりはし

急峻な山の間に架かるつり橋。人の重さで大きくたわんでいます。

山仕事帰りの夫婦かと見える二人連れは、慣れた様子で平然と渡っていきます。

近景と遠景で二種類の雲を描き分けています。

拭き下げぼかし。版木ではなく摺師が水分の調整でぼかす、高度な技術が必要な部分。

「飛越」とは飛騨と越中の国境、今の岐阜県と富山県の間辺りです。

人間国宝・岩野市兵衛氏が作る和紙(越前生漉奉書)を使用。木版独特の鮮やかな発色や柔らかな温かみのある風合いを作り出しています。

こんな吊り橋を渡るときに普通なら感じるであろう、ドキドキする緊迫感はまったく感じられません。空を飛ぶ雁や崖の上に見える二匹の鹿が、とてものどかな雰囲気を演出してくれています。北斎の描く橋の構図の大胆さと穏やかな風景の対比が楽しめる作品です。

標準価格 13,000円(税抜)

画寸法25.8 × 38.1 cm
用紙越前生漉奉書
解説日本語・英語併記
のし対応あり
納期ご注文より3営業日以内に発送
葛飾北斎について
森羅万象あらゆるものの真を描くことに執念を燃やし、老いてなお、その制作意欲は衰えることなく、九十年の生涯で、数多くの作品を残しました。1999年、米ライフ誌が選んだ「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」に唯一選ばれた日本人であり、近年最も注目を集めている浮世絵師です。
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諸国名橋奇覧について
諸国名橋奇覧は、「富嶽三十六景」や「諸国瀧廻り」などのシリーズと同時期に、同じ版元・西村屋与八(永寿堂)より、出版されています。各地の橋梁を主題としており、現時点で現存が確認されるのは11図となっています。「奇覧」の名称からも連想されるように、ここでは北斎は、実際の風景を取材するのにとどまらず、彼自身の豊かな空想力を生かして鑑賞者の旅ごころを刺激する魅力的な情景を描きだしています。
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