浮世絵の知識

どこで売っていたのですか?

町の本屋さん(絵草紙屋)です。

浮世絵は江戸のあらゆる流行物を描いた最もポピュラーな印刷物。様々な出版社(版元)から次々と新作が発売され、色鮮やかな浮世絵が店頭に並びました。人気作は増刷を重ね、何千枚と販売されました。

どんな人が買っていたのですか?

若者からお年寄りまで幅広く買われていました。

当時の浮世絵の価格は蕎麦1杯分。誰もが気軽に買えるものでした。流行の着物を着た美人画や歌舞伎俳優を描いた役者絵は、まさに現在のファッション誌やブロマイド。 地方の人には最高の江戸土産でした。

誰が描いていたのですか?

「浮世絵師(うきよえし)」です。

浮世絵師の多くは職業画家として、人々の要望に応じ、人気の人物・話題の場所などを描きました。その絵を職人たちが版画にします。商品化のために描くものなので、浮世絵師の仕事はデザイナーに近いと言えます。

代表的な絵師
葛飾北斎
歌川広重
喜多川歌麿
東洲斎写楽

どうやって作るのですか?

浮世絵は、職人が作る木版画です。

まず、彫師(ほりし)が山桜の板に図柄を彫って版木(はんぎ)を作ります。そして、摺師(すりし)が版木を使い、和紙に一枚一枚、色を摺り重ねて完成します。 アダチ版画では、今も職人がこの江戸時代以来の伝統的なスタイルで、浮世絵を制作しています。

海外からどう評価されているんですか?

ゴッホやモネら印象派の画家たちに大きな影響を与え、日本以上に海外で評価されています。

幕末以降に海を渡った浮世絵は、大胆な構図と鮮やかな色彩で西洋の人々を魅了しました。日本から輸入した梱包材に使用されていた浮世絵がたちまち人気となり当時の日本では考えられないほどの高値で取引されました。印象派の画家たちに影響を与え、空前のジャポニズムブームによって、多くの浮世絵が日本から海外へ流出した程です。

他の国には同様の
技術はないのですか?

日本独自の技術で、日本でしか買えません。

200年前に、庶民がフルカラーの印刷物を気軽に楽しめたのは、世界中で日本だけ。この豊かな文化を支えた高度な技術は、印刷技術が多様化する今日においても唯一のものとして、職人たちの手から手へ受け継がれています。浮世絵の印刷は、和紙の繊維の中へ絵具の粒子を入れ込む、人の手でしか出来ない技術。それが美しい色彩の秘密です。日本にしかない芸術品として、外国への贈り物にも最適です。

品質へのこだわり

品質へのこだわり

アダチの浮世絵は、手にして初めて分かる、熟練の技術と日本の伝統が詰まっています。

製作工程

制作工程

一切機械を使うことなく一枚一枚職人の手仕事により丁寧に作られている木版画です。

厳選素材・道具

厳選素材・道具

江戸当時の風情を感じられる当時の浮世絵の再現にこだわり、厳選した素材と道具を使用。

職人紹介

職人紹介

最高の作品を創り出すために、日々技術の研鑽を積む熟練の職人たち。

浮世絵の基礎知識

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意外と知らない?浮世絵の世界。浮世絵の基礎知識をご紹介。